(※写真はイメージです/PIXTA)

日本国内ではステータスが高いものの、離婚率が高い職業という説がある医師。「24時間相談受付」「LINEのIDを公開」するという型破りのスタイルで依頼を受けている銀座さいとう法律事務所の代表、齋藤健博弁護士のもとにも、医師のリコカツ(離婚活動)案件が多いといいます。本連載では、実際に齋藤弁護士に寄せられた実例をレポートします。※弁護士の守秘義務遂行のため、一部の内容変更をご了承ください。

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医師夫妻のタワマン離婚劇

今回は、タワマン住まいで医師同士の、パワーカップルのリコカツです。

 

【家族構成】

 

相談者:黒木あゆみさん(仮名/30歳)。歯科医院の勤務医で、年収2800万円。女優の本田翼似。

 

夫:拓也さん(仮名/37歳)。総合病院で内科医として勤務。年収6000万円。確定申告書を見たかぎりでは、『6000万円稼いでいた時期もあった』だけで、今は3000万円ぐらいとのこと。

 

※2人の年収は、勤務先での残業代やほかの病院でのアルバイト代を含む。

 

子ども:長女(3歳)

 

 

「夫の不貞を知って離婚を切り出したのは私ですが、夫に戻ってきたい気持ちがあるなら戻ってきてもらい、夫婦関係を再構築したいと思っています。どうしたらいいですか?」

 

夫の不貞を許し、関係を修復したい――。言葉だけだと古風でしとやかな妻に見えますが、齋藤弁護士はあゆみさんについてこう語ります。

 

「相談の初回から本件が解決するまで、あゆみさんは拓也さんへの罵詈雑言を並べ立てていました。息継ぎをする間もないほど終始早口でヒステリックに、毎回。かなり気が強い女性なので、夫婦喧嘩のときにあのような態度を取られていたら、拓也さんはひとたまりもなかったかもしれません。

 

あゆみさんは当初、『もし離婚になったとしても、夫名義でローンを支払っているタワマンには住み続けたい』と希望していました。ですが、相談の最後に必ず『戻ってきたい気持ちがあるなら、戻ってきてもらいたいです』とつけ加えるので、私はあゆみさんがまだ、拓也さんに愛情があるのだと判断しました。あゆみさんは本当は、タワマンより、拓也さんとやり直したいように見受けられました」

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