(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

10月のアジア・オセアニアリート市場は上昇

■2021年10月のアジア・オセアニアのリート市場は上昇しました。現地通貨ベースでみたアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは前月末比+1.5%、香港は+2.7%、シンガポールは+2.8%、オーストラリアは+0.7%でした。

 

■円ベースでみたアジア・パシフィック・リート指数(除く日本)のリターンは前月末比+6.4%、香港は+5.1%、シンガポールは+5.8%、オーストラリアは+7.0%となり、為替効果が大きくプラスの寄与となりました。

 

(注)データは2020年1月1日~2021年11月9日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。2020年1月1日を100として指数化。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
各国・地域のリート指数の推移 (注)データは2020年1月1日~2021年11月9日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。2020年1月1日を100として指数化。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

経済正常化が徐々に進展

■香港リート市場は、中国大手不動産企業の債務問題を受けて前月に下落した反動から上昇しました。

 

■シンガポールリート市場は、ワクチン接種を完了した人を対象に隔離なしの渡航を認める制度の対象国拡大を発表したことが好感され上昇しました。

 

■オーストラリアリート市場は、上旬は金利上昇が嫌気されましたが、中旬以降は一部の州でロックダウンが段階的に解除され経済正常化期待が高まったことから上昇しました。

経済正常化から底堅い推移へ

■香港リート市場は、域内の景気は回復基調ながらも、中国における債務問題や、景気減速、当局の規制強化が投資家心理の重石となり、一進一退の展開を想定します。

 

■シンガポールリート市場は、緩やかな経済正常化により堅調な推移を想定します。新規感染者数が高止まり傾向にあり、行動制限の解除は遅れているものの、今後も隔離なしの渡航を認める制度の対象国のさらなる拡大が見込まれ、不動産市場にも好影響が及ぼされると考えられます。

 

■オーストラリアリート市場は、良好なファンダメンタルズのもと、中期的には底堅い推移を予想します。目先は、年初来上昇してきた反動に加えて、量的緩和の段階的縮小も行われることから、利益確定の売りが出る可能性があります。一方、中長期的には、全土でロックダウンが解除され経済正常化が進んでいることから、堅調な業績の伸びに沿った評価が継続するとみています。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『アジア・オセアニアリート市場は上昇』を参照)。

 

(2021年11月11日)

 

関連マーケットレポート

2021年11月10日 主要な資産の利回り比較(2021年10月)

2021年11月4日 豪中銀は国債の利回り目標を廃止

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