※画像はイメージです/PIXTA

街中で見かけるようになった「コインランドリー」は、投資対象としても定着した感があります。そんなコインランドリー、大都市圏に多いのは当然ですが、人口あたり多い県はどこなのでしょうか? 出店戦略と共に見ていきましょう。

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    人口減少も単身者世帯はまだまだ増える

     

    街を歩いていると、ふと変化に気づくことがありますが、「こんなところにコインランドリーができたんだ」という経験はないでしょうか。ひと昔であれば、コインランドリーは銭湯の横にあるのが定番でした。最近、銭湯は見かけることが少なくなりましたが、コインランドリーはその逆です。

     

    利用している人も、ひと昔であれば「自宅に洗濯機がない人」でしたが、最近は自宅に洗濯機があってもコインランドリーを利用する、という人は増えています。自宅で洗濯できるにもかかわらず、なぜ、コインランドリーは増加しているのでしょうか。

     

    国立社会保障・人口問題研究所『日本の世帯数の将来推計(全国推計)』(2018年推計)によると、1990年の単身世帯は939万世帯でしたが、10年後の2000年には1,291万1,000世帯、さらに10年後の2010年には1,678万5,000世帯と180%近くも増加。さらに2020年1,934万2,000世帯、2030年には2,025万4,000世帯に増加すると予測しました。

     

    日本の人口は2008年に1億2,808万人をピークに減少に転じていますが、単身世帯は2030年までは増加するとしているのです。

     

    そもそもコインランドリーの顧客の主要層は単身者。家に洗濯機はあるけれど、洗濯から乾燥までやってくれるコインランドリーは何かと便利です。

    共働き夫婦の増加…「コインランドリー」で家事負担減

     

    単身世帯の増加のほかにも、家族のカタチに変化が生じ、それがコインランドリー増加の要因になっています。そのヒントが「主婦でもコインランドリーを使っている」という事実です。

     

    総務省『労働職調査特別調査』『労働職調査』によると、1980年、専業主婦世帯は1,100万世帯を超え、共働き世帯は600万世帯強でした。その数が初めて逆転したのは1992年。その後、数年は均衡状態にありましたが、2000年代に入ると、その差は徐々に拡大。2020年に専業主婦世帯は571万世帯、共働き世帯は1,240万世帯と、立場がちょうど入れ替わったカタチになっています(図表参照)。

     

    出所:総務省『労働力調査特別調査』、総務省『労働力調査(詳細集計)』より作成
    [図表]専業主婦世帯と共働き世帯の推移 出所:総務省『労働力調査特別調査』、総務省『労働力調査(詳細集計)』より作成

     

    共働き、忙しい毎日のなかで、洗濯ものは後回し。休みの週末に一気に片付ける、というケースも多いでしょう。ただ1週間分の洗濯もの、1度、洗濯機を回すだけでは終わらず、2度、3度、洗濯機を回すことになると考えるとどうでしょう。洗濯している間に時間が過ぎてしまって、せっかくの休みが台無し……そのようになることは目に見えています。

     

    そこで注目されるのが、家庭用洗濯機では叶わない、コインランドリーでの大量洗い。複数回の洗濯が必要だった1回となり、しかもハンガーにかけて干す作業までなくなり、家事負担が大きく軽減。コインランドリーは共働き夫婦にとって強い味方だというわけです。

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