懸念広がる世界市場もフィリピン株式市場は上昇基調
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金融大国「シンガポール」や「フィリピン永住権」を活用した新・資産防衛法
アメリカの債務上限引き上げ問題や中国不動産セクターのデフォルト問題、石炭、石油、LNGなどのエネルギー資源価格の急騰、フェースブック株の暴落などにより、世界の株式市場はやや調整局面に入っていて、一旦3万円の大台に乗った日経平均株価も27000-28000台に落ち込みました。
そんな中、フィリピン株式市場は、10月6日に総合指数が7000を超えてきて、堅調な上昇基調を示しています。その背景としては、主要各社の大幅な増益見込みがあります。2021年には徐々にビジネスが再開され、行動規制が緩和されてきています。2021~2022年に大幅な増益見込みを発表している企業も見られます。
驚異の「580.4%増益」を見込むフィリピンのグローバル企業
2021年580.4%の大幅増益見込みを発表している「International Container Services(ICT)」。インデックス採用の主要企業を見ると、フィリピンではほとんどがフィリピン経済そのものの高度成長を取り込んでいく内需主導型企業が多いのですが、そのようななか、同社はグローバル企業で、世界中で港湾の運営事業を行っています。
2020年はコロナパンデミックの影響で、世界中の多くのターミナルがオペレーションを一定期間ストップ。グローバルサプライチェーンの根詰まり現象を起こして半導体の供給が大幅に落ち込み、トヨタが40%の減産を発表したセンセーショナルなニュースは記憶に新しいところです。
ただ、2021年は完全フル稼働ではないものの、各国の港湾が再開され操業率も上がってきています。そのことが同社の大幅増益の背景になります。
フィリピン最大財閥系の不動産ディベロッパー…100%超えの大幅増益
「Ayala Land(ALI)」は、2021年118.1%、2022年46.8%の大幅増益見込みです。「ALI」はフィリピン最大財閥アヤラグループの不動産ディベロッパー部門で、フィリピン最大の総合不動産ディベロッパーです。日本でいうと三菱地所や三井不動産のような会社です。
開発・運営している不動産の範囲も広範で、オフィスビル、ショッピングモール、マンション、戸建住宅、倉庫などロジスティックス系などに渡ります。
すべての開発において、工事の進捗が遅れたことによる販売やリーシングの遅れが発生して、収益機会の損失が発生しました。そのなかで最もダメージを受けたのがショッピングモールです。「ALI」はマカティー中心部にあるグリーンベルトなど大規模ショッピングモールをフィリピン全土で展開していますが、2020年は断続的なロックダウン措置によりこの事業が大きなダメージを受けました。2021年は顧客が戻り始めていることと、第四四半期はクリスマス商戦でフィリピンのショッピングモールの一番の稼ぎどきになります。
「ALI」と同様な回復シナリオが、他の大手総合不動産ディベロッパーにも見られ、「SM Prime Holdings (SMPH)」は、2021年44.2%、2022年44.4%の大幅増益見込みになっています。
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