①営業力
営業力は薬剤師の中でも最も苦手としている方が多いです。その理由に、薬剤師は薬や医療の勉強・研修は行っていますが、営業について勉強をする機会がないことが挙げられます。しかし難しい分、実績を残せた場合ダイレクトに薬局の売上に影響する分野でもあり、在宅案件の新規獲得に必要な能力です。薬局が在宅業務を拡大するためには、個人や施設の方々に「自分の薬局と契約してくれるメリット」をいかに提示できるかがポイントとなります。
コロナ禍で処方箋枚数が減ってしまったため、処方箋以外でも薬局の利益を増やすことも重要です。今でこそ患者様と直接話をすることが難しいですが、薬局に置いてあるOTCや健康食品の販売も薬局にとっては大きな利益と成り得ます。そういった部分で利益を伸ばせる薬剤師は、通常の薬剤師よりも重宝されるでしょう。
②当事者意識
薬局の売上をただ眺めているだけの方も、正直多いのではないのでしょうか。それどころか自身の薬局の売上高がわからない方も多くいるかと思います。そこで一度「あなたの給料はどこから支払われているのか」を考えてください。あなたの給料は所属している会社から支払われており、その会社も患者様が持ってくる処方箋により利益を得ています。薬剤師の仕事に関わらず、会社が存続するためには売上を上げることは必須であり、その会社を経営している人たちの考えを自分事として理解できるかどうかで、その人自身の価値が変わってくるでしょう。
③薬剤師の仕事が好きかどうか
そもそも嫌いな仕事に対して熱意を持ち続けることは難しいです。人間というものは、好きなことであれば無条件に集中力を発揮しパフォーマンスも高くなります。逆に嫌いな仕事は長続きもしなければ集中力も低下してしまうため、向上心も失われてしまいます。薬剤師の仕事と言っても様々な内容があるため、その仕事の中でも特に好きな業務を自身で把握して、「自分はこの業務が好きだから薬剤師を続けている」という気持ちを持つことが大切です。
変化に対応できないと生き残れない
大分前から言われていますが、薬剤師も様々な医療従事者と連携を取って業務を行なっていかなければなりません。それが薬局が生き残るために必要不可欠な要素となっていることが伝わったのではないでしょうか。
その変化に伴い自身の仕事に対する考え方や姿勢について、少しでも考えるきっかけを提供できていれば筆者としても嬉しく思います。