今回は、歯科医院の経営における「経費削減」の重要性を見ていきます。※本連載は、年間3億円を売り上げる歯科医院の院長として活躍する折戸惠介氏の最新刊、『僕の歯科医院が患者さんに圧倒的に支持される理由』(かざひの文庫)の中から一部を抜粋し、歯科医院を成功させるために必要な「経営哲学」をご紹介します。

優秀な技工士を捕まえて経費を削減!

技工士さんってけっこう激務なので、最近はなり手が少ないんですよね。熟練の技工士さんは次第に辞めていかれるし、年々減っていく傾向にあります。なので、同世代の技工士さんと一緒に進んで行くのがいいんですね。

 

技工士さんといい関係を保つには、もちろん歯科医院が流行らなくちゃいけないですし、技工士さんも尊重しなければいけません。良い診療を築くためのチームメイトですからね。技工士さんにも癖があるので、フィーリングの合う人を見つけることがすごく大事です。

 

技工士さんに上手なものを作ってきてもらって、ピタッと入って、適合も性能も良くて、患者さんも満足して、となると医院の評判も上がって、僕らのストレスも少ないのです。

 

反対に、合わない補綴物を作ってこられた時には、患者さんにもう1回来てもらって型取りしなくてはいけません。材料は余分にかかりますし、また時間かけて作り直してもらって、さらに再度患者さんに来院していただいて・・・全部無駄なことです。

 

センスに合った適合の良い技工物を、再製少なく、安く、早く、清潔に提供してくれるような優秀な技工士さんを捕まえておくと、長い目で見れば大きな経費削減になると思います。

 

技工士さんにも、入れ歯が得意な人とか、審美系が上手い人とか、得意不得意があるので、筆者の歯科医院では4件の外注先に技工を振り分けています。

売り上げを10%上げるだけで「80%」の増益に!?

図にすると分かりやすいのですが(下記図表参照)、総売り上げを例えば100とします。変動費の割合が20、固定費の割合が70と仮定すると、残った利益は10になります。この場合院長の人件費も固定費に含んでいると仮定して、分かりやすく減価償却は無視します。

 

[図表]売り上げを10%あげるだけで80%の増益になる

 

この10の利益があるから、修繕費、先行投資費、借金の元本の返済に充てられるわけです。

 

では、固定費は変わらないものと仮定して、例えば変動費の20を18に減らすことができれば、単純に利益は12になりますよね。変動費を10%削減すると利益は20%アップです。前年対比120%の増益です。

 

ではでは、売り上げを10%上げて110になったと仮定しましょう。固定費は変わらないですから、70のまま。変動費は10%上がりますから22になりますね。そうすると、「110−22−70=18」ということになり、利益が10から18になります。

 

なんと、80%の増益です。分かりますか? 固定費を低く設定して、変動費に気をつかい、売り上げをたった10%上げるだけでこれだけの破壊力があるんです。経費削減が、いかに重要な課題であるかが分かっていただけたと思います。

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