優秀な技工士を捕まえて経費を削減!
技工士さんってけっこう激務なので、最近はなり手が少ないんですよね。熟練の技工士さんは次第に辞めていかれるし、年々減っていく傾向にあります。なので、同世代の技工士さんと一緒に進んで行くのがいいんですね。
技工士さんといい関係を保つには、もちろん歯科医院が流行らなくちゃいけないですし、技工士さんも尊重しなければいけません。良い診療を築くためのチームメイトですからね。技工士さんにも癖があるので、フィーリングの合う人を見つけることがすごく大事です。
技工士さんに上手なものを作ってきてもらって、ピタッと入って、適合も性能も良くて、患者さんも満足して、となると医院の評判も上がって、僕らのストレスも少ないのです。
反対に、合わない補綴物を作ってこられた時には、患者さんにもう1回来てもらって型取りしなくてはいけません。材料は余分にかかりますし、また時間かけて作り直してもらって、さらに再度患者さんに来院していただいて・・・全部無駄なことです。
センスに合った適合の良い技工物を、再製少なく、安く、早く、清潔に提供してくれるような優秀な技工士さんを捕まえておくと、長い目で見れば大きな経費削減になると思います。
技工士さんにも、入れ歯が得意な人とか、審美系が上手い人とか、得意不得意があるので、筆者の歯科医院では4件の外注先に技工を振り分けています。
売り上げを10%上げるだけで「80%」の増益に!?
図にすると分かりやすいのですが(下記図表参照)、総売り上げを例えば100とします。変動費の割合が20、固定費の割合が70と仮定すると、残った利益は10になります。この場合院長の人件費も固定費に含んでいると仮定して、分かりやすく減価償却は無視します。
[図表]売り上げを10%あげるだけで80%の増益になる
この10の利益があるから、修繕費、先行投資費、借金の元本の返済に充てられるわけです。
では、固定費は変わらないものと仮定して、例えば変動費の20を18に減らすことができれば、単純に利益は12になりますよね。変動費を10%削減すると利益は20%アップです。前年対比120%の増益です。
ではでは、売り上げを10%上げて110になったと仮定しましょう。固定費は変わらないですから、70のまま。変動費は10%上がりますから22になりますね。そうすると、「110−22−70=18」ということになり、利益が10から18になります。
なんと、80%の増益です。分かりますか? 固定費を低く設定して、変動費に気をつかい、売り上げをたった10%上げるだけでこれだけの破壊力があるんです。経費削減が、いかに重要な課題であるかが分かっていただけたと思います。