税務調査にうかがいたいのですが…「税務署からの電話」への対応を税理士が解説

税務調査にうかがいたいのですが…「税務署からの電話」への対応を税理士が解説
(※写真はイメージです/PIXTA)

税務調査は決して他人事ではありません。電話番号を公開していないから大丈夫と思っていても、ある日突然、税務署から電話がかかってきて、希望調査日を告げられることがあります。本記事では、電話対応時のポイントを中心に見ていきます。※本連載は、石川博正氏の著書『税務調査で泣きをみないとっておきの知恵 ―税金を合法的に逃れる方法あります』(さくら舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

指定された税務調査の日程は「変更」もできる

「××税務署ですが、税務調査にうかがいたいので、7月20日にお時間を取っていただけませんか?」

「その日は都合が悪いのですが……」

「わかりました。いつなら空いていますか?」

「8月1日なら一日空いてますが」

「では1日に、うかがいます」

 

税務調査の日程は税務署が決めて、それに従わなければならない、なんて思っていませんか?

 

あなたの都合のよい別の日に設定できます

 

なかには事前通知の電話がかかってくるとあわてて「え、早く決めなきゃ!」と早合点して、急いで日程を決めてしまう人がいますが、そんなに焦らなくても大丈夫です。

 

しかし「えーと、ちょっと予定が立たないんですけど」などとむやみに先延ばしにするのはよくありません。「じゃあ、いつならいいんですか」と返されてしまいます。現実的なところで、1週間から1ヵ月の間でしょうか。

 

法律論的には次の申告期限である3月までに調査が終わって税務署が税金を決定できればいいので、極論をいえばそこまで引っ張ることも可能です。それ以降になると1年分飛んでしまいますので、さすがにできません。

 

常識的には、日程は1ヵ月以内くらいに設定しておくのが無難でしょう。それ以上になると税務署側も「早く終わらせたいので、日程だけでも決めてくれませんか」と言ってきます。ただ、「体調が悪くて入院しています」「出張でずっと福岡に行ってるんですよ、泊まり込みで」など正当な理由があれば税務署も待ってくれます。

 

任意調査の日程は、すぐに都合のいい日を答えずにワンクッション置いて決めることをおすすめします。ご自分で対応する場合は、その間に心と書類の準備ができます。税理士に相談する場合は、対処方法を相談したり、戦略を練ったりできるでしょう。

 

「今週中に日程の調整をして、決まったら連絡します」といったん電話を切り、あらためて決まった日時を知らせる、というダンドリがよいでしょう。

 

石川 博正

税理士法人エール 税理士・公認会計士

 

※本記事のケースはすべて実際にあった税務調査を下敷きにしていますが、個人が特定されないように、登場する人物は伏せております。

 

 

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