税務調査にうかがいたいのですが…「税務署からの電話」への対応を税理士が解説 (※写真はイメージです/PIXTA)

税務調査は決して他人事ではありません。電話番号を公開していないから大丈夫と思っていても、ある日突然、税務署から電話がかかってきて、希望調査日を告げられることがあります。本記事では、電話対応時のポイントを中心に見ていきます。※本連載は、石川博正氏の著書『税務調査で泣きをみないとっておきの知恵 ―税金を合法的に逃れる方法あります』(さくら舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

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「税務署からの電話」を無視し続けてはいけない

「もしもし○○さんですか? こちら××税務署ですが…」

 

そんな電話がいきなりきたらどうしますか?

 

「え、そもそも確定申告してないし」

「ヤバい、ごまかしているのがバレてしまう」

 

と、パニックに陥ってしまう方も少なくありません。

 

税務署からの最初の連絡はほとんどが電話です。時間帯は税務署が開いている平日の8時半から17時の間、いつでもあなたに電話がかかってくる可能性があるのです。

 

「いやいや、私は電話番号を公開していないから、突然電話がかかってくるなんてあり得ないよ」と思っている方もいるでしょう。

 

しかし、確定申告をしている人なら(申告書に電話番号を書く欄がありますから)税務署は当然、電話番号を知っています。

 

「うちは無申告だから、電話番号はバレないはず!」という人もいるかもしれませんが……、無申告の人が税務調査の対象になる場合、多くは取引先に調査が入って、芋づる式に調査されるというケースです。取引先に出した請求書や領収書に電話番号がない、なんてことはないでしょう。

 

なかには「知らない番号からの電話には出ない」という人もいますね。防犯意識としては正しいのかもしれませんが、税務署からの電話を無視しつづけるのはよくありません

 

「税務調査にうかがいたいのですが」という事前通知の電話は、調査を希望する日の約1〜2週間前に連絡がくることが多いようです。

「事前通知の内容」と「当日の対応ポイント」

「では、7月20日にお時間を取っていただけませんか?」

「では、××税務署より調査官が2人行きます。時間は朝10時からでよろしいでしょうか? 終日かかりますので16時ぐらいまでは時間を取ってください」

「わかりました」

「よろしくお願いします」

 

事前通知はアポイントメントを取る、という意味もあるのですが、それだけではありません。

 

私たちの身体は国家権力に制限されてはいけない、という大前提があります。税務調査中は対象者を拘束……とまではいきませんが、質問に答えてもらったり資料を出させたりと、その場にとどめておく必要がありますから、やはり予告をするべき、という観点で原則としておこなうことになっています。

 

よほど悪質だと思われていたり、現場や証拠を押さえる必要がある際は、例外的に抜き打ちで調査が入ることもあります。

 

ちなみに反面調査がおこなわれる際にも、同様に事前通知がおこなわれます。例外的に抜き打ちで調査が入る可能性があるというのも同じです。

 

税務署側が事前通知でしなければならない内容は決められています

 

【事前通知の内容】

①調査を開始する日時
②調査をおこなう場所
③調査の目的
④調査の対象となる税目
⑤調査の対象となる期間
⑥調査の対象となる帳簿書類その他の物件
⑦その他調査の適正かつ円滑な実施に必要なものとして政令で定める事項

 

ここでのポイントは相手の言葉をよく聞いて、メモしておくことです。

 

電話をかけてきた相手の所属と氏名、税務調査に来る担当者の所属と氏名などに加えて、できれば聞いた内容をできるだけくわしく書いておきます。

 

もちろん、完璧に残しておかなければならないわけではありませんが、事前通知で言われなかったことについては、税務調査の当日、対応する必要がないため、記録しておいたほうが有利なのです。

 

「所得税の調査でうかがいたい」と事前通知で言われたら、税務調査当日に、消費税や印紙税について質問されても答える必要はありません。

 

「調査年度は3年です」と事前通知で言われていたら、4〜5年前の取引記録をわざわざ見せなくともよく、原則として3年分だけ応じればいいのです。

 

「メモは面倒だから、そういうのが書いてある紙をもらえるとありがたいんだけど……」

 

そうですね。書面にまとめてくれたら助かるのに、と筆者も思いますが、なかなかそうはしてくれません。というのは、どのように事前通知するかはじつはルールがないため、税務署側は証拠となってしまう書面は残したがらないのです。電話連絡で、口頭で伝えるのはそうした事情があります。

 

たまに郵便で送られることもありますが、FAXやメールで送られることはありません。ほとんどが電話です。

 

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税理士法人エール
税理士・公認会計士

1976年、愛知県名古屋市瑞穂区に生まれる。産業能率大学経営情報学部経営情報学科に入学。大学卒業後、公認会計士資格を取得。得意分野は税務調査。

あずさ監査法人で大企業の会計監査やコンサルティングを担当後、警視庁に入庁し、マル暴(組織犯罪対策部)で犯罪捜査に携わり、詐欺・脱税などの取調べや捜査の手法を学ぶ。その後、「カラオケの鉄人」を運営する鉄人化計画に転職し、企業の経理実務を積む。

この特異な職歴から、企業を「監査する側」と「監査される側」双方の視点で把握するとともに、「税金を納める側」と「国家権力側」双方の本音と行動に通じ、表と裏を知り尽くしたプロ中のプロとして、年間200件以上の税務調査に対応する会社で主翼を担っている。

●税理士法人エール
https://sugoigundam.jp/

著者紹介

連載税理士が解説!「税務調査」対策の基本

税務調査で泣きをみないとっておきの知恵 税金を合法的に逃れる方法あります

税務調査で泣きをみないとっておきの知恵 税金を合法的に逃れる方法あります

石川 博正

さくら舎

元マル暴担当・頼れる税理士がスゴ技教えます!無申告、帳簿なし、不備不正にも対応可能!プロ伝授のゼロからわかる最強税務調査対策入門書!突然やってくるコワい税務調査、襲いくる重加算税をどうするか?

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