米国のグロース株優位を支える実質金利の低下 (※写真はイメージです/PIXTA)

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

好調な業績がけん引役

低下する長期金利も下支え

 

■米国では4-6月の決算発表シーズンです。リフィニティブによれば、7月29日現在でS&P500社のうち51%の企業が発表を終え、91%の企業が上振れています。中でも、情報技術、ヘルスケア、金融が好調です。7月26日にはS&P500種指数、NYダウ、NASDAQ総合指数がそろって高値を更新しています。

 

■好調な米国株式市場ですが、5月中旬以降はS&P500種指数と予想EPSがほぼ同じ動きとなっており、業績が株価上昇のけん引役と言えそうです。加えて、同じタイミングで一貫して低下している長期金利も株価をバリュエーションの面から支えています。

 

(注)データは2021年1月4日~2021年7月29日。S&P500種指数、予想EPSは2021年1月4日=100。予想EPSは12ヵ月先ベース。予想はFactSet。長期金利は米10年国債利回り。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
S&P500種指数と長期金利 (注)データは2021年1月4日~2021年7月29日。S&P500種指数、予想EPSは2021年1月4日=100。予想EPSは12ヵ月先ベース。予想はFactSet。長期金利は米10年国債利回り。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

再びグロース株が優位

実質金利との連動性が強い

 

■好業績と長期金利の低下を背景に、スタイル別ではグロース株が堅調です。グロース株とバリュー株の相対的な水準を比較したグロース/バリュー比率は実質金利と高い連動性を示しており、6月以降は再び上昇し、グロース株が優位となっています。実質金利が上昇した年初から5月までは、景気回復への期待が高まったと見ることができ、景気敏感株が上昇したためグロース/バリュー比率が低下しました。逆に実質金利が低下している現時点は、景気拡大の増勢鈍化を意識したものと言え、一種の「安全資産」としてグロース株が優位な展開になっていると考えられます。

 

(注)データは2020年1月2日~2021年7月29日。グロース/バリュー比率はS&P500グロース指数と同バリュー指数を用い、2020年1月2日=100。実質金利は米10年国債利回り-インフレ期待。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
グロース/バリュー比率と実質金利 (注)データは2020年1月2日~2021年7月29日。グロース/バリュー比率はS&P500グロース指数と同バリュー指数を用い、2020年1月2日=100。実質金利は米10年国債利回り-インフレ期待。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

米国株堅調と予想するが、実質金利の動きに留意

■現在、実質金利は景気拡大の増勢鈍化を意識して低下する一方、インフレ期待は下がっていないため、スタグフレーション的な環境を意識している可能性があります。弊社は景気・企業業績は好調で、長期金利が緩やかに上昇する中、米国株式市場は堅調に推移するとの予想を維持しています。ただ、今回みてきたように、米国株式市場の先行きを展望する上で、実質金利の動きには十分留意する必要がありそうです。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『米国のグロース株優位を支える実質金利の低下』を参照)。

 

(2021年7月30日)

 

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連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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