(※写真はイメージです/PIXTA)

「人生100年時代」といわれています。定年後の避けては通れない課題は「お金」「健康」「生きがい」です。老後の長い時間をどう過ごすのか。あなたは老後にやることはありますか。定年後のプランは長期的な視点で考えたほうがいい理由とは。本連載は長尾義弘・福岡武彦著『定年の教科書 お金 健康 生きがい』(河出書房新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

定年後に必要な「きょういく」と「きょうよう」

■第二の人生を「トライアンドエラー」で乗り越える

 

定年後に必要なものは「きょういく」と「きょうよう」だそうです。これは「教育」と「教養」ではなく、「今日いくところ」と「今日、用事がある」ことです。

 

まずは自分にできることをじっくり考えてください。とはいえ、「それが難しいんだよ」というぼやきが聞こえそうですね。

 

そこで、私は「トライアンドエラー」をお勧めします。少しでも興味のあることをまずやってみて、「自分には向いていないな」と思えば、次のものを試してみるのです。何度か試すと自分にできることは何かや、向き不向きがわかってくるはずです。

 

地域の活動でもOK。ボランティア活動に参加してみては。(※写真はイメージです/PIXTA)
地域の活動でもOK。ボランティア活動に参加してみては。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

たとえば…。

 

▼もう一度仕事をしてみる

 

1か月5万円の仕事でも、収入があれば助かります。前述しましたが、老後資金に問題がない人も働くことによって、生きがいにつながり、社会との接点をもつこともできます。これはお勧めです。

 

▼ボランティア活動に参加する

 

地域の活動でもOKです。コミュニティが広がって仲間もできる機会となります。

 

▼男の料理教室に通ってみる

 

これは妻に大好評になるはずです。家事の助けになりますし、見直されること間違いなしです!

 

▼学び直し・リカレント教育

 

知識の探究に年齢は関係ありません。今からでもけっして遅くはないのです。時間に余裕ができたからこそ、昔かなわなかった夢に近づくことだって可能です。通信教育などさまざまな制度があるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

 

このように何でも挑戦してみるのはけっこうですが、いきなり大金を注ぎ込むトライは慎んでください。エラーしたときの痛手が大きすぎます。「お金のプランニング」と「やりたいことのプランニング」の両方を考えることが大事です。

 

■定年後の人生は自ら考え、自ら行動する

 

ところで、定年後になかなか次の一歩を踏みだせない人がいます。それまでは会社に頼りきって、自分から動かなくてもうまく生きてこられたからです。

 

日本は終身雇用がずっと続いていました。高度成長時代は年功序列で給料も右肩上がり、定年まで会社に勤めていれば退職金を受け取れました。さらに年金もあるので、なんとかそれだけで人生を終えることができたのです。

 

親の世代までは、このロールモデルが通用しました。そういう親を見て育ったせいで、自分もなんとかなるだろうと思いがちです。

 

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定年の教科書 お金 健康 生きがい

定年の教科書 お金 健康 生きがい

長尾 義弘 福岡 武彦

河出書房新社

「人生100年時代」といわれています。22歳から65歳まで現役で働いていた時間よりも、定年後の時間のほうが長いのです。第二の人生を余生などと思っていると、大変なことになります。 この長い時間を生きるのに、年金だけの「…

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