(写真はイメージです/PIXTA)

介護付有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅、地域密着型のグループホームを運営する株式会社三英堂商事の代表取締役社長・上村岩男氏が、介護施設が行うべき感染対策と情報管理について解説します。

自然災害の起こる場所でないかチェックする

入居者先生の命と安全を守るという観点から、介護事業者には自然災害のリスクにも対応する姿勢が求められることになります。

 

万が一、施設が地震等の天災に見舞われたときには入居者がその被害にあい、場合によっては命や身体の危険にさらされる恐れがあります。実際、近年、風水害によって施設の水没等の浸水被害に見舞われる老人ホームやグループホームが相次いでおり、中には死亡者が出たケースも報告されています。

 

こうした自然災害のリスクに備える方法としては、災害を想定して安全な避難経路を確保するなどの方策が考えられますが、やはり最大の対策は「天災にあう恐れがある立地や場所は極力避ける」ことです。

 

具体的には、施設の建設場所を選ぶときには、国土交通省や地方の自治体等が作成しているハザードマップをすべてチェックすることが望ましいでしょう。その結果、過去に水害等の自然災害に見舞われた場所、あるいはこれから災害の起こる可能性のある場所であることが判明した場合には候補地から外すのです。

 

このようなハザードマップを利用した事前の調査を徹底して行うだけでも、自然災害のリスクを格段に下げることが期待できます。

個人情報の管理が徹底されているかどうか

要確認介護施設の入居者は、施設に入居する際などに、氏名や住所、生年月日、医療情報等の個人情報を施設側に提供することになります。

 

施設側の情報管理が不十分であると、そうした個人情報が外部に漏洩してしまう恐れがあります。その結果、入居者先生やあるいはその家族の情報が第三者によって不当な形で利用されるなどして想定外の不利益や被害を受ける危険があるのです。

 

そうした個人情報漏洩のリスクを避けるためには、施設が個人情報の管理の体制をしっかりと整えているのかについて注意を払うことが必要です。

 

具体的に述べると、個人情報の管理法としては、個人情報保護法ガイドライン(個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン)によって

 

1.組織的安全管理措置

2.人的安全管理措置

3.物理的安全管理措置

4.技術的安全管理措

 

という4つの措置を取ることが推奨されています。そこで、これらの1から4の対策が行われているかどうかに着目してみるとよいでしょう[図表1]。

 

[図表1]4つの安全管理
[図表1]4つの安全管理

 

 

 

上村 岩男

株式会社三英堂商事

代表取締役社長

 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

本連載は、『人生の最後を「感動」で締めくくる! 介護施設選び5つのポイント』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・編集したものです。

人生の最後を「感動」で締めくくる! 介護施設選び5つのポイント

人生の最後を「感動」で締めくくる! 介護施設選び5つのポイント

上村 岩男

幻冬舎MC

高齢化が進み、人生100年時代といわれる今、介護施設の利用者は年々増え続けています。 介護施設の利用がごく当たり前となっている状況のなかで、高齢者やその家族にとって非常に大きなテーマとなっているのが施設選びを検討…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録