利上げ示唆で111円台へ上昇…今週開催のFOMC「米ドル/円」への影響は? (※画像はイメージです/PIXTA)

米ドル/円は先週、109円割れ寸前まで急落したもののその後上昇し、週末には110円半ばまで戻すところとなりました。今回は、FX開始直後から第一線で活動している、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏が、過去のデータから「米ドル/円」の今後の展開を予測します。

「7/27~8/3のFX投資戦略」のポイント

[ポイント]​

・先週米ドル/円は一時109円割れ近くまで急落したものの、その後は110円半ばまで反発。米金利の急低下、反発に連れた展開が続いた。
・今週注目のFOMC。関係性の高い失業率の予想を参考にすると、予想より早く金融緩和見直しを進めるといった見通し、「タカ派」姿勢が変わっていない可能性もある。

「米ドル/円」と「米金利」の関係

先週の米ドル/円は一時109円割れ寸前まで急落しましたが、その後は反発に転じ、週末には110円半ばまで戻すところとなりました。米金利の急低下により大きく縮小した日米金利差米ドル優位が、その後は米金利の反発により拡大に転じたことに連れた面が大きかったと考えられます(図表1参照)。

 

出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成
[図表1]米ドル/円と日米2年債利回り差 (2021年7月~) 出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

 

米金利のうち、長期金利の指標である米10年債利回りは19日、1.2%割れまで低下しました(図表2参照)。こういったなかで、いわゆるデルタ株の感染拡大により、新型コロナ感染拡大の世界経済への影響が、改めて懸念されてきたという見方も取り沙汰されました。

 

出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成
[図表2]米10年債利回りと90日MA (2021年1月~) 出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

 

 

ただ19日については、OPECプラスが減産の縮小(実質的な増産)を決めたことを受けて原油相場が急落したことが、株や金利の低下を加速させた面も大きかったといえます。実際に、原油相場が反発に転じると、株価も金利も同じく反発に向かうところとなりました。

 

そもそも、米10年債利回りの1.2%割れといった水準は、かなり「下がり過ぎ」懸念が強いのです。90日MA(移動平均線)からのかい離率で見ると、マイナス20%以上に拡大しており、経験的にはまさに「下がり過ぎ」懸念が強い可能性を示しています(図表3参照)。

 

出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成
[図表3]米10年債利回りの90日MAからのかい離率 (2010年~) 出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

 

以上のように見ると、米10年債利回りが一時1.2%割れまで急低下したことに連れた形で米ドル/円も109円割れ寸前まで急落したものの、かなり「下がり過ぎ」懸念が強くなっていた米10年債利回りがその後上昇に転じると、米ドル/円もそれに連れる形で週末にかけ110円台半ばまで反発したということでしょう。

 

【5/20 関連セミナー開催】
不動産価値創造企業「レーサム」不動産小口化商品、待望の第2弾商品説明会

マネックス証券  チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティ FX学長

大手の投資情報ベンダーの編集長、社長などを歴任し、国際金融に関する情報発信の分野で活躍。 機関投資家に対するアナリストレポートを通じた情報発信はもとより、近年は一般投資家および金融機関行員向けに、金融リテラシーの向上を図るべく、「解りやすく役に立つ」事をコンセプトに精力的に講演、教育活動を行なっている。 2011年からマネースクエアが主催する投資教育プロジェクト「マネースクエア アカデミア」の学長を務めた。 書籍執筆、テレビ出演、講演等の実績も多数。

【動画で解説】吉田 恒の為替ウィークリーセミナー
毎月恒例 米雇用統計セミナー

著者紹介

連載国際金融アナリスト・吉田恒氏が解説!今週のFX投資戦略

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
TOPへ