「中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)」の基礎知識
企業型DCとiDeCoのハイブリッドのような仕組みが、中小事業主掛金納付制度です。iDeCoをしている社員に対して、会社が掛金をプラスで拠出する制度なので、iDeCo+と言われています。
中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)は、名称から推察できるように、「中小企業」のための制度です。そのため、企業年金(企業型確定拠出年金や、確定給付企業年金・厚生年金基金)がない会社でかつ従業員数300人以下と制限されています。制度開始当初は100人までの事業所のみが対象でしたが、2020年10月より、事業規模300人まで導入が可能となりました。
この制度は会社が主体となり導入します。会社は、iDeCoに加入している従業員に対して掛金を拠出します(事業主掛金)。金額は1,000円以上2万2,000円まで設定できます。
この時の事業主掛金は、企業型DC同様全額損金となり、法定福利費の負担は不要です。会社が拠出する掛金は企業型DCと同様、従業員にとっても、税金も払わなくてもよい、社会保険料も払わなくてもよいお金となります。
また、従業員が自ら拠出するのはiDeCoの掛金ですから、全額所得控除となります。
山中 伸枝
株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役
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