(※写真はイメージです/PIXTA)

「企業型DC」は、企業が従業員のために加入する企業年金の一つです。また、この企業型DCと個人で加入するiDeCoの中間的な制度に「iDeCo+」がありますが、あまり知られていません。中小企業経営者が知っておくべき、年金制度の基本を見ていきましょう。※本連載は、山中伸枝氏の著書『会社も従業員もトクをする!中小企業のための「企業型DC・iDeCo+」のはじめ方』(同文舘出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

「中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)」の基礎知識

企業型DCとiDeCoのハイブリッドのような仕組みが、中小事業主掛金納付制度です。iDeCoをしている社員に対して、会社が掛金をプラスで拠出する制度なので、iDeCo+と言われています。

 

中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)は、名称から推察できるように、「中小企業」のための制度です。そのため、企業年金(企業型確定拠出年金や、確定給付企業年金・厚生年金基金)がない会社でかつ従業員数300人以下と制限されています。制度開始当初は100人までの事業所のみが対象でしたが、2020年10月より、事業規模300人まで導入が可能となりました。

 

この制度は会社が主体となり導入します。会社は、iDeCoに加入している従業員に対して掛金を拠出します(事業主掛金)。金額は1,000円以上2万2,000円まで設定できます。

 

この時の事業主掛金は、企業型DC同様全額損金となり、法定福利費の負担は不要です。会社が拠出する掛金は企業型DCと同様、従業員にとっても、税金も払わなくてもよい、社会保険料も払わなくてもよいお金となります。

 

また、従業員が自ら拠出するのはiDeCoの掛金ですから、全額所得控除となります。

 

iDeCo+は、iDeCoをしている社員に掛金をプラスしてあげる制度
iDeCo+は、iDeCoをしている社員に掛金をプラスしてあげる制度

 

山中 伸枝

株式会社アセット・アドバンテージ 代表取締役

 

 

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会社も従業員もトクをする!中小企業のための「企業型DC・iDeCo+」のはじめ方

会社も従業員もトクをする!中小企業のための「企業型DC・iDeCo+」のはじめ方

山中 伸枝

同文舘出版

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