※画像はイメージです/PIXTA

今年のニュージーランド・オークランドの冬は、例年にない厳しい冷え込みですが、その一方で不動産業界・建設業界の勢いは止まりません。国民のライフスタイルの変化や、政府による積極的な移民政策によって慢性的な住宅不足が起こり、開発が追いつかないのです。不動産価格の推移と合わせ、現状を分析します。オークランド在住で不動産会社を経営する筆者が、現地でしか掴めない不動産事情をレポートします。

建設しても、建設しても…「売る家が足りない」理由

国内の平均販売額は、昨年6月の金額は、72万8,328NZドルでした。今年6月は、87万5,197NZドルとなり、対前20.2%アップです。

 

下記の図表1からもわかるように、若干の低迷期もありましたが、その後上昇に転じるという現象が見て取れます。一戸建て住宅の平均販売価格110万NZドルを超えたオークランドですが、デポジット分の資金を用意できる力があれば、まだまだ不動産投資で利益を得られそうです。

 

[図表1]ニュージーランド不動産の国内平均販売価格

 

一戸建住宅が110万NZドル以上となり、筆者がフィールドとしている地域はさらにその上の130万~150万NZドルの規模となっています。それを考えると、新築されているタウンハウスの70万NZドル台というのは超お買い得で、80万~90万NZドル台、すなわち「100万ドル以下の物件への投資は、しやすい」という感覚なのです。

普通の人が「100万NZドルの物件」へ投資する現実

この不動産投資熱は、まだまだ続くと思われます。価格の上昇としては、販売する戸数不足が要因のひとつです。

 

下記の図表2の販売戸数の推移を見ると、価格とは反比例で、販売戸数が少ないことがわかります。

 

[図表2]ニュージーランド不動産販売戸数の推移

 

ひとつの中古物件に購入者が殺到し、オークション効果もあって価格上昇をしているのです。

 

人々の生活スタイルの変化のほか、移民の上昇もあり、タウンハウス建設で戸数を増やすなど宅地造成が盛んではありますが、戸数的には増えているものの、増加を続ける人口とのバランスが取れていないといった現状です。オークランドから他都市へと人口の分散化を狙う、政府の政策も強化されています。

 

 

一色良子

ニュージーランド在住不動産エージェント

 

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