(1)では、満足度を下げる項目として、「気が利かない」「整理整頓ができない」や「家事を分担しない」「料理の手抜き」「話を聞いてくれない」などが上位にあがっています。
裁判所の離婚理由のトップ10にも登場している「酒を飲み過ぎる」など、生活習慣で困っている場合や、「イビキがひどい」「体型が変わってきたところ」などの解消しにくい身体的不満もありますが、不満の原因は、広い意味での夫婦間のコミュニケーション(会話、交流、通信など)不足と、整理整頓も含めた炊事・掃除・洗濯などの家事全般に関する双方の不満に集約できそうです。
そして(2)では、夫婦関係を今より良くする項目として、「収入の増加」以上に、「配偶者とのコミュニケーション」や「夫婦二人の時間」が上位にあがり、さらに「感謝や労い」の言葉を自分からパートナーに言ったり、パートナーから自分に言ってもらったりすることがとても重要だとしています。夫婦間のコミュニケーションがどれほど大切なものなのか、あらためて確認できます。
「コミュニケーション」を増やせば離婚を回避できる?
さらに(3)を見てください。妻の不満を引き起こす理由として、「夫婦共有の主要な生活活動の減少」「夫婦共有の休日の生活時間の減少」「平均会話時間の減少」が上位にあがります。
ここでいう夫婦共有の主要な生活活動とは、平日の「食事」や「くつろぎ」、休日の「くつろぎ」、「家事・育児」「スポーツ・娯楽・趣味」のことで、休日の生活時間とは、休日の「くつろぎ」、「家事・育児」「スポーツ・娯楽・趣味」に費やした合計時間を意味します。以上は食事などの夫婦共有の活動も含めた、夫婦間のコミュニケーションと夫婦の家事・育児分担の問題に深く根ざしています。
そして、熟年離婚の増加と関係しているのが、第2位にランクされた「結婚年数の増加」に伴う満足度の低下です。結婚当初の夫婦愛が、次第に薄れていくことや、パートナーへの細かな不満の蓄積などにより、時間の経過とともに壊れやすくなることが原因です。さらに、子育ての終了や定年退職などを契機に、夫婦愛は容易に崩壊するかもしれません。
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