投資対象を選ぶ際、こだわるべき「2つの視点」とは?
自分の大切なお金を効率よく運用するためには、どんな投資商品を選択すればよいでしょうか? これは全ての投資家が思い悩む、投資戦略の根本に関わる問題です。
投資対象を選ぶ際に自問自答していただきたい視点が、2つあります。第1が、その投資によって「人間のオーナー」になれるかどうか。第2が、その結果として「社会的価値を生み出す」ものかどうか。この2つを併せて考えると、投資の選択肢はぐっと狭まります。
結論を先に言います。一般の個人投資家であれば、とりわけ初心者の場合は、株式、債券、不動産の3つに絞ることを推奨します。この3つに集中しておけば、FX投資だの、金投資だのと、あれもこれも手を出す必要はありません。キョロキョロしないほうがよろしいかと思います。ここは大事なポイントですから、その理由を詳しく説明していきましょう。
あなたがいま、「人間のオーナーになれる」と「社会的価値を生み出す」という2つの条件を踏まえて、企業への投資を行うとします。企業に投資する方法は一般に2つあります。1つは株式を買う方法(株式投資)、もう1つは社債を買う方法(社債投資)です。
株式投資・社債投資の違いは「持ち続けられるか否か」
ここでは例として、時価総額が日本一大きいトヨタ自動車に投資することにしましょう。株式投資であれ、社債投資であれ、トヨタ自動車はあなたや他の投資家から集めた資金を使って事業を行い、それによって売り上げを上げ、利益を獲得します。
同社には連結ベースで約36万人の従業員がいます(2020年3月末現在)。仮に全従業員が1日8時間働いたとしたら、総労働時間は約288万時間になります。つまり、トヨタ自動車ではこれだけたくさんの人たちが、これだけたくさんの時間を費やし、一生懸命に汗水流して自動車を製造して販売することによって、利益を生み出しているわけです。この「利益を生む」行為が、すなわち「価値を生む」ということです。これが経済活動の本質です。
さて、株式に投資した人は「株主」になります。株主は等しく、それぞれが投資した株式の数に応じて、生み出された利益のなかから配当金をもらう権利を持っています。
よく「会社は誰のものか」という議論がありますが、事業の元手となる資本を提供した株主が「利益の分け前」を配当の形で受け取ることができるのは、株主の正当な権利と言えます。また、業績が伸びれば、株価が購入時点よりも値上がりすることも期待できます。これが資本主義の仕組みです。
言い換えれば、全ての株主は、たとえ少しの株式しか持っていない人であっても、その会社のオーナーなのです。つまり、この例で言えば、株主であるあなたはトヨタ自動車の社長を含めた経営者や従業員たちのオーナーになるということです。
株式ではなく、社債に投資した場合も同じように、同社が事前に約束した利率に応じて利子を受け取ることができます。社債は会社にとっては借金(負債)ですから、あらかじめ返済期限(償還期間)が決められており、満期が来たら全額を返済(償還)する義務があります。
投資する側から見ると、満期が来たらお金が返ってくるので、そのまま投資を続けようと思うときは、改めて買い直さなければなりません。この点が、ずっと持ち続けることができる株式との違いです。
いずれにせよ、社債に投資した場合も、会社側はそれを元手に事業を行って利益を生み出すわけですから、幅広に解釈すれば、やはり「会社で働く人たちの(一時的な)オーナーになる」ことを意味すると言ってもいいでしょう。株式や債券を組み合わせた投資信託への投資も意味は一緒です。
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