(※画像はイメージです/PIXTA)

2度の造血幹細胞移植を経て、2019年春に復職を果たした私立学校の理科教員である向井健一郎氏の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』より一部を抜粋・編集し、「白血病」の闘病生活について見ていきます。

退院から約2ヵ月が過ぎ「緊急入院」することに…

そんな幸せな日々に突然暗雲が立ち込めます。退院から約2ヵ月が過ぎた4月4日に「緊急入院」することになったのです。

 

その前の週の金曜日から下痢ぎみで、最初は「急に寒くなって、お腹を冷やしてしまった」と思っていたのですが、身体を温めたり安静にしていたりしてもなかなか改善しませんでした。

 

その後の2日間も同じ状態が続いたので月曜日に病院に行きました。主治医の先生に診てもらったところ、「これは、移植後のGVHDの一つと思われます。詳しく検査をして対応するために入院してもらいます」と言われてしまいました。

 

しかし、入院した直後から処方された「ステロイド」(薬)が効いたようで、下痢が治まりつつあったので病院内を歩いたりエアロバイクを漕いだりと精力的に活動していました。

 

主治医の先生からは「最悪の場合は1ヵ月くらい入院することもあります」と言われていただけに心配していましたが、約1週間で無事に退院することができました。

 

自宅療養で少し生活が乱れてきていたので、ここで「もう少ししっかりと自己管理しなさい!」と神様に言われたのかもしれません。

 

白血病治療は入院期間が長く、抗がん剤による副作用などの影響で運動する機会が少なくなり、入院中に筋力の低下が多くみられるようです。私の場合は、入院中でもわりと運動トレーニングをしていたほうですが、それでも筋力は6割程度まで落ちていました。

「週1回、午前中のみの勤務」で復帰のための訓練開始

6月になったときに職場にお願いして、「職場復帰のための訓練」と称して週に1回から2回通勤させてもらうことにしました。これは「通勤」といっても通常の勤務ではなく、病気で欠勤しているものが「たまたま職場に顔を出した」というような扱いにして、私の「職場訓練」をさせていただいたことになります。

 

最初は、週に1回。しかも午前中のみの勤務で始めました。勤務といっても正式な業務があるわけではなく、今までの業務内容の整理と現在の業務でどんなことが進んでいるかを理解することを主に作業していました。

 

電車に乗って通勤することや机の上で何時間も作業することなど、入院してから約1年間まったくしてこなかっただけに、どうなるだろうと不安でしたが職場の人のサポートもあって、無事に職場復帰へ向けた訓練ができました。

 

次ページ発病から「1年弱」という短さで職場復帰できたワケ

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ボクは、笑顔でできている~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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