化学系会社にて5年間ISO規格の品質及び環境マネジメント事務局を担当していた尾﨑裕氏の書籍『ヒューマンエラー防止対策』より一部を抜粋し、ヒューマンエラーの根本的原因について解説します。

エラー発生時、悪いのは人ではなく「悪い影響」

[図表2]に各処理工程別の起こりうるエラー原因を記載しました。

 

[図表2]情報の各処理工程において起こりうるエラー原因

 

これまでも、ヒューマンエラーの発生に対しては、その原因についていろいろと検証されてきました。「装置が悪い」、「環境が悪い」「時間がない」云々。

 

しかし、ヒューマンエラーの防止対策を考える前に、これだけはしっかりと認識しておく必要があります。“エラーは何処で起きるのか?”との問いに対する“正しい答え”は、これらの“装置”や“環境”や“時間”ではありません。エラーが起きる場所は、紛れもなく“人間の脳”なのです。

 

ここで誤解しないでいただきたいのは、「エラーが起こったから、そのエラーを起こした当人が悪いのだ」と断定しているわけではありません。エラーは、人を取り巻くいろいろな状況が人の脳に悪い影響を及ぼしたその結果です。悪い影響を受けた脳が、間違った動きをさせられてしまったのです。つまりは、悪いのは人ではなく、脳に間違いを起こさせるところの“悪い影響”です。

 

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尾﨑 裕

大学卒業後、化学系会社に就職。研究開発・建設技術・生産等の職務を経験。退職前の5年間ISO規格の品質及び環境マネジメント事務局担当。この時期にヒューマンエラー防止の重要性を痛感する。これまでの経験と知見を基に、組織とそこに携わる人との“あるべき姿”から導いた次世代の「ヒューマンエラー防止対策」を提案。

 

 

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本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『ヒューマンエラー防止対策』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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