オイル交換管理表も重要な引き継ぎ書類
今回は前回につき続き、引き継ぎするべきリストを順を追って、挙げていきます。
●請求書管理表
請求書管理表は、取引先ごとの支払金額を集計します。支払金額が多くなってきたときに、原因追及、価格交渉の材料に使います。特に修理代に関してのデータは、経年劣化か使用上の問題かというようなことがある程度分かるだけでなく、中古部品の使用可否、高額修理に対しての減額交渉などに利用します。
●燃料管理表・燃費順位表
燃料管理表は、車両別(運転者別)に、燃料の使用量、走行距離、燃費、燃料金額などを集計しています。燃料管理表の燃費を車両ごとに順位をつけて、燃費向上の動機づけに利用しています。
●オイル交換管理表
エンジンオイル交換の計画と交換実績の管理表です。弊社では、8万キロ対応のエンジンオイルを使っています。規定交換距離は5万キロです。各車両の月間走行距離から5万キロ走行時に、エンジンオイル交換予定を算出しています。但し、年間走行距離が5万キロに達しない車両は、1年で交換予定としています。
また、最近の大型4軸低床車は、エンジンオイルの交換をするスペースが狭く、運転者では交換作業が非常にやりにくくなっているので、修理工場で交換作業を実施してもらいます。修理工場でエンジンオイル交換をする際には、エンジンオイルとエンジンオイルエレメントは、経費削減のために、こちらでまとめて仕入れたものを支給して使ってもらいます。
●タイヤ点検管理表
タイヤ点検管理表は、年に2回のタイヤ点検をタイヤメーカーに実施してもらっていて、各車両のそれぞれのタイヤの残ミリを計測して、管理をしています。また、冬期に使用するスタッドレスタイヤはタイヤメーカーに預かってもらっていますので、その預りタイヤの残ミリも記入して管理しています。
環境改善に関する資料も準備する
●MーEMS(ミームス)管理表
正式には、「環境改善計画書兼進捗管理書」と言いますが、MーEMS(ミームス)の環境改善目標とその実績表です。2015年の環境改善目標は、燃料費の削減、事務所周辺の清掃活動、事故防止の3つです。
燃料費の削減については、アイドリングストップやスピードの抑制、等速運転の励行などの徹底を指導しています。事務所周辺の清掃活動については、ゴミの堆たい積せきによって自然環境に影響を及ぼすということで月に1回、清掃活動を行っています。
事故防止については、事故発生により車両修理、事故処理のための業務などが増大することによる環境負荷を低減していこうということで、各ドライバーの努力目標にしています。
●電気料金
●上下水道料金
●ガス代
●コピー用紙
これらの項目は、利用料の実績を集計していますが、三重県版環境マネジメントシステム(MーEMSミームス)で、毎年、環境影響調査を実施するため、その資料としても利用しています。また、それぞれの項目で、例えば電気の使用量が増えて、電気料金が多くなってきたときには、いらない電気を消すとか、エアコンの設定温度を下げたりします。また、LED照明を導入して、使用量を削減したりしています。
●電話料金
●コピー機使用料
電話料金やコピー使用量は、それほど大きな金額ではありませんが、電話料金には携帯電話の料金も含まれているので、料金プランを見直して、料金の削減をしたりもしています。コピー機使用料も料金を管理することにより、リース料金や再リース時期の判断、使用料金の単価まで管理しています。新しいコピー機の方が、だんだん安くなってきています。
筆者の場合は、これらの項目を引き継ぎ事項として後継者に渡したいと思っていますので、是非参考にしていただけたらと思います。