※画像はイメージです/PIXTA

起業をしたなら「いつか上場できるくらい、大きな会社にしたい」と多くの経営者が思っていることでしょう。本連載では、IPO・上場支援で数多くの実績をあげている株式会社タスク代表取締役の竹山徹弥氏がIPOの基本や必須事項、会社上場にまつわる裏話など解説していきます。最終回となる今回は、2022年の市場再編によって、上場企業、IPO準備会社に求められるものを見ていきます。

市場の再編と企業統治力

2022年は日本の株式市場にとって市場再編という歴史的な大きな転換期となります。市場区分変更の最大の目的は、外国人を始めとした投資家が投資しやすい環境を創出することです。

 

東証一部の企業が2000社を超え、また、東証一部、二部、マザーズに加えJASDAQ市場の存在など投資家にとって銘柄を選定する上で絞り込みにくい状況がありました。流通時価総額に条件のあるプライム市場、スタンダード市場、高い成長性を条件とするグロース市場に分類され、非常にわかりやすい変遷を遂げます。

 

また、投資しやすい環境が整備されると、次に重要なのは安心して投資いただくことです。

 

投資家に安心して投資いただくための前提条件として上場会社に求められる要件は、コーポレート・ガバナンスが有効に機能していることです。上場会社はコーポレートガバンス・コードという基準に基づき企業統治を見直し、強化することが求められます。世界の株式市場と比較して日本の株式市場は質の高い企業統治力を有した企業が上場していることが市場の評価となり、多くの投資家を呼び込むことで株式市場が活性化されるのです。

 

今回の市場再編を契機に、より米中やその他海外の株式市場と比較されることとなるでしょう。そのような意味で株式市場の区分変更を迎える2022年は、日本の国力を世界に示す記念すべき出発点です。上場されている企業1社1社のコーポレート・ガバナンスへの取り組みが国力の向上に繋がっていくことでしょう。

IPOを目指すなら…未上場の段階から求められる6項目

IPO準備会社においてもこの流れを理解し、上場準備段階において上場後の企業統治を想定し経営管理体制を整備しなくてはいけません。

 

500社以上の株式上場に携わってきた筆者の肌感覚ではありますが、未上場の段階からガバナンス意識の高い企業や社長は上場後も大きな失敗はしていません。しっかりとした企業統治を行っていることが市場から評価されるため、経営環境が悪化した際も等身大の経営を株主及びあらゆるステークホルダーにきっちり説明し理解を得ることができるからです。企業統治を整備していくうえで特に未上場の段階からの変化を求められる項目は以下の通りです。

 

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