自由とともに収入を得ることはできるのか?
そんなフリーランスとしての仕事、どれほどの時間、働いているのかは、まさしく多様。そもそもフリーランスになった理由の多くが「働き方の自由度向上」なので、そのあたりも色濃く反映された結果になっています。
【1時間あたりの就業時間】
「1時間未満」11.4%
「1時間~2時間未満」13.1%
「2時間~4時間未満」19.8%
「4時間~6時間未満」19.4%
「6時間~8時間未満」19.6%
「8時間~10時間未満」10.8%
「10時間~12時間未満」3.2%
「12時間以上」2.6%
【1ヵ月あたりの就業日数】
「5日以内」23.5%
「6~10日以内」14.3%
「11~15日以内」12.4%
「16~20日以内」15.7%
「21~25日以内」17.6%
「26日以上」16.4%
出所:内閣官房日本経済再生総合事務局『フリーランス実態調査』より
会社から自由になったフリーランスですが、やはり気になるのは収入です。本業としてフリーランスを行う人の年収のボリュームゾーンは「200万~300万円未満」が最も多く19%。また年収「300万円未満」は過半数を超え、フリーランスの8割は「年収500万円未満」です。
【フリーランスの年収】
「100万円未満」16%
「100万~200万円未満」18%
「200万~300万円未満」19%
「300万~400万円未満」16%
「400万~500万円未満」12%
「500万~600万円未満」8%
「600万~700万円未満」5%
「700万~800万円未満」4%
「800万~900万円未満」2%
「900万~1000万円未満」2%
「1000万円以上」4%
出所:内閣官房日本経済再生総合事務局『フリーランス実態調査』より
このようなスタイルのフリーランス。満足度を尋ねると、7割以上が「仕事上の人間関係」「就業関係」「プライベートの両立」「達成感、充足感」で満足している(「非常に満足」と「満足」の合計)と回答。一方で「収入」で満足を得ているのは4割を下回り、お金の面では不満を抱えていることが分かります。
このような状況から、不安になるのは老後のこと。フリーランスの場合は定年がないので、働き続けるかぎりは収入を得ることができます。しかしいつまでも若い時と同じように働き続けることができるかは、不安が残るところ。老後のための資産形成は必須だといえます。
フリーランスの老後を支えるのはやはり公的年金で、会社員とは異なり国民年金のみ。受給年金額は毎年、一律の金額が設定され、令和3年度は月額6万5075円です。また厚生労働省『令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況』によると、 平均給付額は5万6049円。これだけで引退後の生活を支えるのは、少々難しいでしょう。いつまでも引退できない……そんなフリーランスも多いと思われます。
何かと不自由な会社員。フリーランスへの憧れを抱いている人も多いでしょう。しかし自由を手に入れて、多くの収入も手に入れる、というのは、やはり難しいよう。また将来のことを考えると、会社員以上に計画的に資産形成をしていかないと、厳し過ぎる老後が現実になります。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
税務調査を録音することはできるか?
相続税の「税務調査」の実態と対処方法