(※写真はイメージです/PIXTA)

大河ドラマ『青天を衝け』で脚光を浴びる渋沢栄一は、家訓で「投機」を禁じ、正しい筋道で勤勉に働くことをすすめています。今回は、渋沢栄一の家訓第ニ則「修身斉家ノ要旨」(自分と家庭を正しく保つことに必要な要旨)より2つを厳選し、その真意を読み解きます。※本連載は、渋沢栄一の玄孫で、コモンズ投信株式会社会長を務める渋澤健氏の著書『渋沢栄一 愛と勇気と資本主義』(日経ビジネス人文庫)より一部を抜粋・再編集したものです。

「投機」ではなく、正しい筋道で仕事をすべき

「凡ソ業務ハ正経ノモノヲ択ミテ之ニ就ヘシ、苟モ投機ノ業又ハ道徳上賤ムヘキ務ニ従事スヘカラス」

(業務は正しい筋道のものを選んで従事すること。決して投機または道徳上いかがわしい仕事に携わってはならない)

 

仲間たちとリーマン・ショックの最中に設立したコモンズ投信は、「正経ノモノ」であるという確信が高まる。

 

日本全国の家庭の銀行口座で眠っている約870兆円の現金のごく一部でよい。我々が提供する長期的な株式ファンドに毎月、数万円程度という少額な単位で積み立てれば、家庭の将来の資産形成サプリメントという安心につながると同時に、我が国の持続的成長を支えることができる。

 

株式に長期的に投資するということは、企業の「価値」を判断材料にするということである。つまり、持続的な価値創造が期待できる企業を支え、恩恵を被るということだ。

 

一方、投機するということは、企業の「価格」、つまり、株価にしか着目していない。価値創造しようが、しまいが、値が動けば投機対象となる。

 

日本人の多くは、株式投資のことを、自分の手元から「投」げる「資」金と思っている。つまり、投機であり、ギャンブルであり、マネーゲームであり、健全な行為ではないと幼い頃から洗脳されている。これは、全く違う。

 

長期的な株式投資とは、世の中の成長を自分の懐に取り込むことができるチケットを入手することなのだ。

 

日本の安全安心で豊かな地域社会に暮らしながら、母国の企業に投資することによって世界の成長を手に入れることができる。こんな理想的な暮らしを実現できる国民は世の中でも稀だ。

 

日本社会の持続的成長には既存の「枠」に留まらず、世界へ視野を広げることが不可欠であり、これこそ「正経ノモノ」である。

 

渋澤 健

コモンズ投信株式会社会長

 

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渋沢栄一 愛と勇気と資本主義

渋沢栄一 愛と勇気と資本主義

渋澤 健

日本経済新聞出版

もし、渋沢栄一が現代に生きていたら、日本の持続的成長を促すファンドをつくっていただろう――。 大手ヘッジファンドを経てコモンズ投信を創業した渋沢家5代目が、自身のビジネス経験と渋沢家家訓を重ね合わせ、目指すべ…

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