前回は、3カ月に1度は実施すべき保有銘柄の点検方法について説明しました。今回は1年に1度は実施したい大規模な点検について見ていきます。

まずは直近1年間の取引を一覧にしてみる

1年に1度は大規模な点検・メンテナンスを行いましょう。と言っても、この段階で銘柄を大幅に入れ替えようということではありません。ぜひやって欲しいのは、この1年でどのような取引をしたかを振り返るということです。

 

まずは、この1年の取引を一覧にしてみてください(図でも表でも構いません)。少し面倒くさいと思うかもしれませんが、本連載で提案しているように、値幅が取れる銘柄を絞り込んで、乗り換えも1カ月に一度程度というのであれば、書き出す手間はそれほど大変ではないと思います。

 

書き出したら、どの銘柄がどういう理由で収益を生み出したのか、実行した乗り換えはうまくいったのか、損切りのタイミングは遅すぎなかったかなど、ひとつひとつの乗り換え・利益確定・損切りについて確認していきましょう。

 

もちろん、乗り換えや売却の時点では、そこから株価が上がるか下がるかはわかりません。しかし、いつも大きな値幅を取る前に売ってしまっているのであれば、銘柄選びか売買のタイミングの決め方か、いずれかを見直す必要があることがわかるはずです。

過去の投資行動をしっかり点検することが利益に繋がる

また、保有銘柄の組み合わせについても、ぜひ確認して欲しいと思います。資金が少ないのに、大化け狙いの銘柄ばかりで構成しなかったか。ひとつの業界の銘柄ばかりに偏っていなかったか。

 

実際、筆者が運営する投資顧問サービスでは、値幅が取れるという理由で、一時期ポートフォリオがゲーム会社に偏っていたことがあります。

 

もちろん、大きな値幅を取るのが目的で銘柄を選んでいるので、その時点では非常に正しい選択だったと考えています。しかし、ひとつの業界にだけ投資していると、世の中が変化したときに取り残されてしまうリスクもあります。

 

どんな銘柄にどの程度投資して、いくらの収益あるいは損失になったのか。単に「いくら儲かった」ではなく、過去の投資行動をしっかり点検することが2年目以降のよりよい投資につながっていきます。

 

とは言え、反省ばかりでは面白くありませんので、「ここで乗り換えたのは正解だった」など、うまくいった点にも目を向けて励みにしてください。

本連載は、2016年2月1日刊行の書籍『資金30万円を巨額資産に大化けさせる銘柄「乗り換え」株式投資法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書のケーススタディと本文で取り上げた銘柄の売買タイミングは、すべて「ライジングブル投資顧問」で提供している売買サポートの一例です。売買タイミングは、各コースで異なります。投資はご自分の判断で行ってください。本書を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

資金30万円を 巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法

資金30万円を 巨額資産に大化けさせる 銘柄「乗り換え」株式投資法

藤村 哲也

幻冬舎メディアコンサルティング

給料がなかなか上がらない、預貯金をコツコツ貯めてもほとんど増えない――。資産運用の難しい時代です。 株式投資は、実は資産を安定的に大きく増やせる“堅実”な運用術です。安定運用のコツはただひとつ。上手に銘柄を「乗…

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