手数料がポイントを上回って損をする
ところが、結局はクレジットカード納付を使わないことにしました。調べると、デメリットがあることに気づいたからです。
じつは、クレジットカード納付をすると決済手数料がかかります。ふだんクレジットカードでショッピングなどをするときには、リボ払いでもない限り手数料はかかりません。ですから、私も手数料がかかるとはまったく考えていなかったのですが、納税でクレジットカードを使うときには違うようです。
決済手数料の具体的な金額としては、納付税額1万円あたり76円(税別)。消費税10%を加味すると約0.83%の割合ということです。
一方、クレジットカードのポイントはというと、一般的には0.5%程度ですから、クレジットカード納付の決済手数料のほうが高いという計算です。
しかも、クレジットカードには限度額がありますから、納税に使うことによって、限度額を使い切ってしまう心配があります。
以上の理由で、私はクレジットカード納付を使わないことにしました。もっとも、ポイント条件の良いカードをもっている場合は、検討する価値はあるでしょう。
本記事は「確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち?」(河出書房新社)の一部を抜粋し、2021年5月現在の法令等に合わせ加筆したものです。法改正などにより、内容が変更となる可能性があります。
小林 義崇
フリーライター 元国税専門官
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