「追徴税を避けるには多めに申告を」元国税専門官のアドバイス

「確定申告するのが面倒くさい」「節税したいけど、どうしたらいいか分からない」……、毎年このような声をよく聞く。日本の税制は、納税者自ら確定申告をする「申告納税制度」で、申告内容の一部は納税者の選択に委ねられているのだ。申告相談に携わった元国税専門官が、節税にはどっちが得なのか、プロの税金術を公開する。本連載は小林義崇著『元国税専門官が教える! 確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち?』(河出書房新社) より一部を抜粋し、再編集したものです。

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確定申告、「多めに申告」「少なめに申告」どっち?

正解:追徴税を確実に避けるには、「多めに申告」が安心

 

確定申告の内容に不安があったとしても、期限内に申告書を出すことをすすめました。では、もし間違えるのであれば、「多めに申告する」と「少なめに申告する」では、どちらがいいのでしょうか?

 

これはおわかりでしょう。多めに申告をするほうが、あとあとの追徴税を避けるうえでは有効です。加算税や延滞税は、本来の税金の申告や納税に対して「不足」する場合に課せられるものですから、多めに申告・納税しておけば、追徴税はかかりません。

 

徴税を避けるうえでは有効なのは「多めに申告する」だという。(※画像はイメージです/PIXTA)
徴税を避けるうえでは有効なのは「多めに申告する」だという。(※画像はイメージです/PIXTA)

 

もちろん、あとから確定申告のやり直しをすれば、納めすぎた税金は戻ってくるので、安心です。では、確定申告をやり直す手続きについてここで整理しておきましょう。基本的につぎの4パターンの方法があります。

 

①確定申告の期限内に申告をやり直す場合→訂正申告
②本来の税額よりも少なく申告していて、期限を過ぎてからやり直す場合→修正申告
③期限内に申告をしていなかった場合→期限後申告
④本来の税額よりも多く申告していたので、期限を過ぎてからやり直す場合→更正の請求

 

もし、多めの税額で確定申告をしていたのなら、更正の請求書と添付書類を提出すると、税務署にて審査がおこなわれ、問題がなければ還付金が戻ってきます。還付金が戻ってくるタイミングは、通常、「更正の請求を提出した日から3か月以内」です。

 

更正の請求をできる期間については、原則として「法定申告期限から5年」というルールになっています。たとえば令和元年分の所得税であれば、法定申告期限は令和2年3月16日(3月15日は日曜なので、16日になります)ですから、この日から5年以内に更正の請求の手続きをすることができます。以前は、更正の請求をできる期間は1年だったのですが、いまはある程度あわてずに手続きできるようになっています。

フリーライター

1981年、福岡県生まれ。西南学院大学商学部卒業。2004年に東京国税局の国税専門官として採用され、以後、都内の税務署、東京国税局、東京国税不服審判所において、相続税の調査や所得税の確定申告対応、不服審査業務等に従事。2017年7月、東京国税局を辞職し、フリーライターに転身。書籍や雑誌、Webメディアを中心とする精力的な執筆活動に加え、お金に関するセミナーも行っている。近著に『すみません、2DKってなんですか?』(サンマーク出版)がある。

著者紹介

連載「得なのはどっち?」難しい確定申告を分かりやすく解説

確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

小林 義崇

河出書房新社

クイズ形式で出題。ベスト・チョイスはどっちか? 青色申告or白色申告。開業届を出すor出さない。家族を雇うorパートを雇う。iDeCo or小規模企業共済。郵送で申告or e‐Tax。国税専門官として数多くの申告相談に携わった著者…

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