米国を本拠とする国際的なマーケティングリサーチカンパニー、J.D. パワー(ジェイ・ディー・パワー)による顧客満足度調査から、今回は「自動車保険」について見ていきます。

米国自動車保険会社…ブランドの違いは「保険料」のみ

J.D.パワーは、「2021年米国自動車保険契約顧客満足度調査SM」の結果を発表した。総合満足度ランキングは下記の通り。

 

<大規模保険会社部門>

第1位:Liberty Mutual(リバティ・ミューチュアル),State Farm(ステート・ファーム)(同点、872ポイント)

 

<中規模保険会社部門>

第1位:American Family(アメリカンファミリー)(899ポイント)

 

第2位:Amica Mutual(アミカ)(891ポイント)

 

第3位:Erie Insurance(エリー)(882ポイント)

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

本調査は、年に1回、過去9ヵ月間に1社以上の競合保険会社に自動車保険料の見積りを依頼した米国の保険会社の顧客を対象に契約プロセスにおける保険会社に対する満足度を測定している。

 

2020年のコロナ禍で自動車の平均走行距離が55%減少し、失業率が15%を記録したことから、多くの自動車保険加入者は新しい自動車保険の契約に追い込まれた。そのなかで顧客が目の当たりにしたのは主に保険料でしか違いが見られない均質化された市場であった。

 

本調査によると、保険会社による競合他社との差別化を試みる努力は、ますますより革新的なカスタマーソリューションを市場に導入することに依存していくことになると考えられる。

「米国自動車保険会社の顧客満足度」調査結果まとめ

2021年の調査の主なポイントは以下の通り。

 

■自動車保険契約者の二極化

自動車保険契約者の半数以上(54%)がコロナ禍で保険料抑制のための自動車保険契約の見直しを行わなかった。

 

残りの46%の契約者は自動車保険契約の見直しを行っており、その変更内容は最も頻度が高かったものから順に、保険適用範囲の縮小(17%)、競合他社への移行検討(15%)、免責金額の引き上げ(12%)、競合他社への切替り(12%)となった。

 

コロナ禍で経済的影響を受けた顧客は受けていない顧客と比べ、自動車保険の契約や見積りの取得等を行った割合は6ポイント高くなった。

 

 

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