確定申告、間違えても期限内、正しく仕上げて期限後?
正解:「期限内に出す」ことが何よりも大切
確定申告には期限があります。もちろん、期限までにきちんと正しく申告をするのが一番ですが、ときにはどうしても間に合わないという場合もあるでしょう。
そうした場合、「まだ内容は不安だけど期限内に出す」または「遅れてしまうけれど、きちんと計算して出す」という選択に迫せまられます。
結論としては、完璧な内容の確定申告書をつくるよりも、期限を守るほうを優先させてください。なぜなら、ペナルティの重さに違いがあるからです。
確定申告の内容に誤りがあったり、期限に間に合わなかったりすると、「加算税」という名目で、追徴税が加算されます。この加算税には3種類ありますので、まずはその特徴を理解しておきましょう。
①過少申告加算税
過少申告(本来の税額よりも少ない税額で申告)であったため、申告のやり直し(修正申告)をした場合に課せられるもの。
②無申告加算税
無申告(確定申告の期限までに申告していない)であったため、申告期限後に申告(期限後申告)をした場合に課せられるもの。
③重加算税
意図的に少なく申告するなど、「仮装・隠蔽」があった場合に課せられるもの。「仮装・隠蔽」とは、意図的に領収書を改ざんしたり、売上を隠したりするような、いわゆる脱税行為のことを指します。
③は脱税行為ですから、絶対にやってはいけません。その分ペナルティがひじょうに重くなっていて、最大で50%もの税額が加算されます。
今回のトピックで出した設問に関係するのは、①と②の違いです。過少申告加算税は5〜15%、無申告加算税は10〜20%という設定になっているので、無申告加算税のほうが、税率が高いことがわかるでしょう。
つまり、期限に遅れて確定申告をするよりも、間違えていたとしても期限内に確定申告をしたほうが、追徴税は少なくて済むということです。