14歳以下の人口増も、今後の経済力維持の論拠に
2030年までに中国はアメリカのGDPを抜いて世界一になるという予想があります。しかし、その中国にも大きな弱点があります。中国はかつての「一人っ子政策※3」の影響で、少子高齢化が深刻化し、GDPでアメリカを追い越したときには、中国の人口も減少期に入ります。
※3 「一人っ子政策」とは、中国で1975年から40年間にわたっておこなわれた人口抑制政策。この影響もあり、2020年代後半には人口減少に向かうとされている。
人口は、経済を支える上で大きな要素となります。ちなみに日本の総人口は1億2000万人強で、世界11位です。しかし2008年を境に人口減少が進み、このままいくと2060年には1億人を下回り、2090年には8000万人を割るという予測があります。
一方のアメリカは人口3億2000万人強を抱え、世界でも中国・インドに次ぐ世界3位の国です。しかも移民を受け入れているため、2070年には人口4億人を上回り、先進国でもめずらしく人口が増え続ける国なのです※4。しかも少子高齢化が進む日本や中国と違って、14歳以下の人口も少しずつ増えているので、将来にわたってアメリカの経済力は維持できるのではないでしょうか。
※4 米国はこれまでに約5000万人の移民を受け入れ(世界一)、今でも年70万人ほどを受け入れている。移民の占める割合は総人口の約15%に達する。
人口減少が続く国より、将来にわたって人口が増え続ける国のほうが経済力の成長が続き、その国の株式市場への投資は非常に魅力的になるのです。
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