金(ゴールド)は世界中で古くから価値のある資産です。金の価値はインフレになっても値下がり幅を抑えられる可能性が高いので、保有しておくべきという考え方があります。また現物の購入が難しければ、ETFへの投資も可能です。本記事では金と世界のお金持ちの関係を見ていきましょう。※本連載は、2020年9月出版の高橋ダン氏の著書『世界のお金持ちが実践するお金の増やし方』(かんき出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

金の現物が難しければ投資すべき…おすすめのETF

「金は現物を購入するのがおすすめ」と書きましたが、現物だとそれなりにまとまったお金が必要ですし、保管コストもかかります。手軽に金を買うという意味では、現物ではなく「金融商品」が有力な選択肢になるでしょう。

 

金融商品で一番のおすすめはETFです。金のETFは数多くありますが、出来高(取引量)と純資産総額が大きいETFを選びましょう。ボリュームが小さいと一部の投資家の動向によって価格が動いてしまうリスクがあるからです。

 

最も出来高が大きいETFは、「IAU(iシェアーズゴールド・トラスト)」と「GLD(SPDRゴールド・シェア)」です。アメリカのニューヨーク証券取引所に上場しており、日本の証券会社でも購入できます。

 

そしてもう一つは「GDX(ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF)」。これは鉱山会社に投資するETFです。

 

また、「GDXJ(ヴァンエック・ベクトル・中小型金鉱株ETF)」というETFもあります。Jはジュニアの意味で、GDXよりも少し規模が小さい貴金属会社に投資しています。「GDX」と「GDXJ」のチャートを比較すると、「GDXJ」はまだまだ上がっていないので魅力的な部分もありますが、値動きが大きいのでリスクが高くなります。

 

値動きが大きなものを望まないのであれば「IAU」や「GLD」がおすすめです。ただチャートを見ると、2012年の高値に届いていますので、現物の金に近い水準まで上がっています。

 

一方、「GDX」や「GDXJ」は2012年の高値にまだまだ届いていないので、リスク耐性のある人なら少し買ってもいいかもしれません。

 

私がおすすめしているのは、ここでも「投資商品の多様化」です。「現物」「IAUやGLD」「GDXやGDXJ」の3パートでとらえ、それぞれを少しずつ買うのです。そして購入後は長期で保有して待ちます。

 

価格も頻繁に見る必要はなく、月1回程度で問題ありません。

 

2020年7月上旬時点の金の価格は1900ドル程度ですが、私は5000ドル程度まで上がると予想しています。

 

ただし、いつ到達するかはわかりません。5年かもしれませんし30年かもしれません。それでも現在の価格と比較すれば2、3倍になる計算です。

 

いずれにせよ、金は非常に魅力的な資産の一つです。投資の初心者、上級者問わず保有することを強くおすすめします。

 

<まとめ>

●金は約5000年前から希少価値が認められてきた。これからも資産価値は変わらない。

●リーマンショックなど、金融危機の際にも金の価格は下がりにくい。

●金の価格を予測するには米ドルの供給量をチェックする。

●金の価格はいまの価格の2~3倍、約5000ドルまで上がる可能性がある。

●金のETFは「出来高」と「純資産総額」が大きいものを多様化して保有し、長期で運用する。

 

 

高橋 ダン

投資系YouTuber

 

 

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