年金の「繰下げ受給」と「繰上げ受給」
公的年金の支給は65歳から始まります。
しかし、65歳0か月で必ず受け取りを開始しなければならないと決まっているわけではありません。60歳~70歳の間ならば、いつからスタートしてもいいのです。
こんなふうに、65歳1か月よりあとにスタート時期をズラすことを「繰下げ受給」といいます。基礎年金(国民年金から支給される年金の呼称。国民年金とほぼ同義)と厚生年金のどちらか一方を繰り下げることもできますし、両方を繰下げることもできます。
繰下げ受給のメリットは、なんといっても年金額が増えていく点にあります。増額の割合は、1か月につき0.7%ずつ増えます。もしも1年繰り下げたとしたら、8.4%のアップになります。確定利回りで年利8.4%ですから、ハイリターンです。こんなにハイリターンの金融商品はありません。
逆に65歳より前(60歳〜64歳11か月)に年金を受け取ることを「繰上げ受給」といいます。1か月につき0.5%ずつ減っていきます。もしも1年繰り上げたとしたら、6%のダウンになります。