「長期の資産形成はつみたてNISAが最適」元国税専門官ズバリ

「確定申告するのが面倒くさい」「節税したいけど、どうしたらいいか分からない」……、毎年このような声をよく聞く。日本の税制は、納税者自ら確定申告をする「申告納税制度」で、申告内容の一部は納税者の選択に委ねられているのだ。申告相談に携わった元国税専門官が、節税にはどっちが得なのか、プロの税金術を公開する。本連載は小林義崇著『元国税専門官が教える! 確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち?』(河出書房新社) より一部を抜粋し、再編集したものです。

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一般NISAとつみたてNISAには異なった特徴がある

正解:長期的に資産形成をしたい人は「つみたてNISA」が最適

 

資産運用に使える特例として、NISA(少額投資非課税制度)を紹介します。

 

NISAは、株式や投資信託などから得られる売却益や配当などのリターンを非課税にできる特例です。NISAは確定申告をする必要はなく、証券会社を通じて手続きをするものですが、節税効果が大きいため本連載でも触れておきたいと思います。

 

株式や投資信託などに投資をして、売却益や配当などを得た場合、通常は所得税と住民税を合わせて20%の税金が課せられます。

 

一般NISAとつみたてNISAでは「上限額」と「運用期間」が異なるという。(※写真はイメージです/PIXTA)
一般NISAとつみたてNISAでは「上限額」と「運用期間」が異なるという。(※写真はイメージです/PIXTA)

 

しかし、NISAの手続きをして非課税口座を証券会社等で開設すれば、その口座内で株の売買などをおこなうことで、得られるリターンを非課税にすることができます。投資金額には上限額があるものの、その範囲内で投資をすれば、いくらリターンを得たとしても、税金はゼロです。

 

NISAは2014年からスタートした制度ですが、2018年から新たに「つみたてNISA」という制度もはじまりました。そのため本稿では、前者を「一般NISA」として説明を進めます。

 

一般NISAとつみたてNISAには異なった特徴があり、どちらか一方しか選ぶことができません。両者とも一長一短があり、悩ましいところですが、コツコツと長期的に資産を増やしていきたい人には、つみたてNISAをおすすめします。

 

では、一般NISAとつみたてNISAの違いを見ていきましょう。大きくはふたつのポイントで違いがあります。「上限額」と「運用期間」です。

 

まず上限額は、一般NISAが年間120万円であるのに対して、つみたてNISAは年間40万円です。もし1年間に100万円を投資したいのであれば、一般NISAならすべて非課税枠に収まりますが、つみたてNISAの場合は、一部課税されてしまうというわけです。

 

これだけを見ると、一般NISAを選びたくなるでしょう。しかし、「運用期間」も大切です。こちらは、一般NISAが基本的に5年(最長10年)であるのに対し、つみたてNISAは最長20年です。つまり、非課税にできる総額としては、つぎのようになります。

 

一般NISA:120万円×5年=600万円
つみたてNISA:40万円×20年=800万円

フリーライター

1981年、福岡県生まれ。西南学院大学商学部卒業。2004年に東京国税局の国税専門官として採用され、以後、都内の税務署、東京国税局、東京国税不服審判所において、相続税の調査や所得税の確定申告対応、不服審査業務等に従事。2017年7月、東京国税局を辞職し、フリーライターに転身。書籍や雑誌、Webメディアを中心とする精力的な執筆活動に加え、お金に関するセミナーも行っている。近著に『すみません、2DKってなんですか?』(サンマーク出版)がある。

著者紹介

連載「得なのはどっち?」難しい確定申告を分かりやすく解説

確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

確定申告〈所得・必要経費・控除〉得なのはどっち? 元国税専門官が教える!

小林 義崇

河出書房新社

クイズ形式で出題。ベスト・チョイスはどっちか? 青色申告or白色申告。開業届を出すor出さない。家族を雇うorパートを雇う。iDeCo or小規模企業共済。郵送で申告or e‐Tax。国税専門官として数多くの申告相談に携わった著者…

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