クリニックの労務トラブルに悩んでいる院長は少なくありません。診療にも悪影響を及ぼすこの問題を予防するには、求人方法をはじめ、勤務するスタッフの処遇に気を配るなど、いくつか押さえておくべきポイントがあります。本記事では、クリニック運営のコンサルティングを行う傍ら、自身もクリニックを経営する蓮池林太郎氏が解説します。※本記事は、『競合と差がつくクリニックの経営戦略』(日本医療企画)より一部を抜粋・再編集したものです。

応募者の検索が多い「キーワードの組み合わせ」

求人サイトでは、広告として掲載できる文字数が限られています。クリニックのホームページ内に求人ページを作成して、より詳しくクリニックの魅力を伝えるべきです。求職者は多くの場合、求人サイト経由の応募であっても、クリニックのホームページを閲覧して応募するかどうかを決めています。

 

求職者は、「看護師」「医療事務」といった職種のキーワードと、「求人」「転職」「募集」といった転職系のキーワードを掛け合わせて検索をしています。「看護師+求人」「医療事務+転職」などの地域名を含まないキーワードは、「とらばーゆ」などの求人サイトや紹介会社のホームページが上位表示されやすく、クリニックのホームページが上位表示されることはまずありません。必然的に、自院の求人ページは、「地域名+診療科目名+看護師+求人」「地域名+診療科目名+医療事務+転職」などのキーワードでの上位表示を目指すことになります。

 

クリニックのホームページから、求人の内容を独立させてクリニックの求人ページを作るケースもありますが、外部リンクがないクリニックの求人ページは上位表示されにくい傾向にあります。いまのところ、わざわざ数十万円のサイト製作費、月数千円から数万円の管理費をかけてまで独立させる必要はないでしょう。

採用面接では「同じ職種のスタッフ」に同席してもらう

人事は採用が8割といわれます。そのため、どのような人を採用するのかが大きなポイントになります。

 

どんなに優れた管理者であっても、不良スタッフを教育して優良スタッフへ変えることは至難の業です。優良だと期待して採用しても、時間とともに不良になったり、人手不足で仕方なく採用したスタッフが案外よい働きをしてくれることもあります。あくまで面接でわかるのは確率であって、トライアル勤務、試用期間を経て、本採用となり、時間の経過とともにその人の本当の実力がわかってきます。

 

採用面接では、同じ職種のスタッフを同席させるとよいでしょう。看護師の面接なら看護師、医療事務の面接なら医療事務を同席させます。看護師や医療事務は面接官として素人ではありますが、採用後は同僚となるため、お互いの相性がありますし、何か揉め事が起きたときでも「自分が面接で選んだのだから面倒をみよう」という意識を持ってくれます。

 

他にも税理士やコンサルタントに同席してもらう方法もあります。

 

 

蓮池 林太郎

新宿駅前クリニック 院長

 

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競合と差がつく クリニックの経営戦略 Googleを活用した集患メソッド

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蓮池 林太郎

日本医療企画

医師である著者は、2009年に東京新宿で開業しました。競合クリニックがひしめく新宿において、決して立地に恵まれていたわけではないのに順調に経営ができてきたのは、患者さんがスマホでクリニック選びをする時代になり、その…

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