ESG投資が「成長株投資より高リターン」であり続ける理由

ESG投資と呼ばれるものにはいくつかのスタイルがあります。筆者のESGインテグレーション手法によるESG投資は、高PBR銘柄への投資となりやすいという特徴があります。これには通常の成長株投資に相通ずるものがありますが、実際はやや異なります。少々言葉遊びかもしれませんが、筆者が考えるESG投資は現在まで“安定的に”成長株投資を上回ってきたという点において成長株投資とも言えるのではないでしょうか。公募投信“初”の「CAM ESG日本株ファンド」を設定したキャピタル アセットマネジメントがわかりやすく解説します。

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コロナ不況でも「社会の要望に応える会社」は成長

2020年から始まった新型コロナウイルスの蔓延により、私達の経済活動の形態は大きく変わりました。消費者の買い物は、ショッピング・モールやデパート等の実店舗での対面販売から、オンライン・ショッピングへと大きくシフトしました。

 

それまでは、オンサイト・ショッピング(実店舗での買い物)とオンライン・ショッピング、それぞれを好む購買層は分かれていました。しかし、コロナ下でオンサイトでの感染の危険を回避するために、合理的な消費者は知らない人(店員さん)との接触をできるだけ減らす必要に迫られ、従来オンサイトを好んでいた購買者もオンラインへ流れる傾向が続いています。

 

消費者であるステークホルダーのニーズの変化に迅速に対応するESG優良企業は、対面での取引からオンラインの取引へとビジネスの主流を素早く変化させました。Zホールディングス社が運営するヤフー・ショッピング等Eコマースのモールに出店・進出した企業や、ハンバーガーのマクドナルド社のように、実店舗を生かしながらオンラインの要素を加えた企業もあります(顧客がスマートフォン等を使って店外で注文をした後、店内で商品を受け取るという取引方法)。

 

企業間取引でもソーシャル・ディスタンスの必要性についての認識が広がりました。高速インターネットのインフラを活用して、不特定の相手に対して商品・サービスの紹介ではウェビナーを利用したり、1対1の商談もビデオ会議で進めることがごく普通となりました。企業が従業員の健康と安全を守るために、在宅勤務制度を導入し、社内会議をオンラインですることが日常化しました。

 

コロナ下で社会の要請に応えるように、とりわけデジタル・インフラの整備・拡張が急がれることになりました。ここで必要となったのは、ハード面への投資(データ・センターの建設、サーバー容量の増設等)とソフト面への投資(オンライン決済システム、顧客データベース等)です。そこで、ESG優良企業が先行してデジタル・インフラへの投資を行った結果、競業他社・教育機関・官庁の後発的な投資が可能となり、同時にITや半導体関連等のセクターの企業群も大きな恩恵を受けることができました。

 

ステークホルダーの要請に対して真剣に取り組みをする企業は、競業他社に比べると顧客満足度が高く、コロナ下にも関わらず売上と利益を伸ばすことができます。成長が成長を呼び込むようになるとその企業価値の増大に対する投資家の期待が高まり、それが株価を上昇させ、バリュエーション指標の一つである株価純資産倍率(PBR)を高める結果となります。

 

ここで筆者が運用する「CAM ESGポートフォリオ(ここではそう呼びます)」のPBRの推移を図表1でご紹介します。

 

出所:ブルームバーグのデータを基に、キャピタルアセットマネジメントが作成
[図表1]PBR比較(CAM ESGポートフォリオ vs. TOPIX) 出所:ブルームバーグのデータを基に、キャピタルアセットマネジメントが作成

 

筆者のポートフォリオ内の各企業はコロナ下のステークホルダーの要請に応えていると考えていますが、ポートフォリオのPBRは、2020年前半こそ株価下落により水準を下げたものの、9月にはコロナ危機以前の水準に戻り、さらに年末には2019年末の水準を凌駕しました。

 

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コロナ危機でも世界同時株安でも、圧倒的な高リターン

ESGにおける優良企業の特徴は、ステークホルダーに配慮しつつ、需要変化を的確に把握し、健全かつ合理的な経営で経営資産を効率的に利用することによって、利益率が高水準となり、ROAを稼ぎ、その稼得した利益を更なる成長のために投資できることから、投資家の成長期待が高まり、高水準のPERになる傾向があるとまとめることができます。

 

ESGインテグレーション手法(ESGスコアと財務分析の両方を駆使する方法)で投資先企業を選定する「CAM ESGポートフォリオ」はTOPIXより利益率が高く、資産効率(ROA)と資本効率(ROE)の指標も優れています。

 

企業が稼いだ利益を次のステージの成長のために投資できるということは、一般に成長株(グロース株)と言われる銘柄群の特徴に似ています。この点から考えると、筆者が考えるESG投資は成長株への投資と同じだと考えても良いのかもしれません。

 

そうだとすると、理論上はESGインテグレーション手法により構築されたポートフォリオは成長株投資と同じ動きになるのではないかと思うのが自然ですが、はたして実際はどうなのかを図表2で見てみましょう。

 

注:2014年から2016年の「CAM ESGポートフォリオ」のデータはシミュレーションの結果であり、実績ではありません。2017年以降は実績です。 出所:ブルームバーグのデータを基に、キャピタルアセットマネジメントが作成
[図表2]パフォーマンス比較(CAM ESGポートフォリオ vs. 各指数) 注:2014年から2016年の「CAM ESGポートフォリオ」のデータはシミュレーションの結果であり、実績ではありません。2017年以降は実績です。
出所:ブルームバーグのデータを基に、キャピタルアセットマネジメントが作成

 

図表2は2014年から2020年の各指数のパフォーマンス比較です(「CAM ESGポートフォリオ」の運用を開始したのは2017年1月からであり、それ以前のデータは同じ手法で構築したバックテスト用のポートフォリオによる結果を示しています)。

 

ESG優良企業は、時間の経過とともに着実に企業価値が高まる傾向にあります。市場は持続的に成長する企業に対して高く評価することから、結果として、「CAM ESGポートフォリオ」のリターンは2014年~2019年の6年間、連続してTOPIXグロース指数を上回るリターンを獲得しています。2020年はコロナ危機を契機にデジタル・インフラに対する集中投資が行われたため、その恩恵を受けたハイテクや半導体関連銘柄が多く含まれるTOPIXグロース指数のパフォーマンスが他の指数を上回りましたが、「CAM ESGポートフォリオ」のリターンもそれほど見劣りするものではありませんでした。

 

ここで特筆すべきは、「CAM ESGポートフォリオ」は2014年~2016年の間の各年において図表2で比較している他のすべての指数よりも高いリターンを挙げていることです。2016年は原油価格の大幅な下落により世界同時株安が起きた年ですが、この年ですら、6.5%という他を圧倒するパフォーマンスを示しているのです。

 

実際に公募投信として運用が開始された2017年以降も筆者が運用する「CAM ESGポートフォリオ」は2019年までに安定的にTOPIXグロース指数を上回るパフォーマンスを示しており、筆者の手法は、ESG投資の魅力を充分に伝えていると思われます。

 

 

フランクリン クスマン

キャピタル アセットマネジメント株式運用部 部長

CFA 協会認定証券アナリスト

 

 

 

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キャピタル アセットマネジメント株式運用部 部長
CFA 協会認定証券アナリスト 

1994年日興バーラ(現MSCI Barra)入社。ポートフォリオ・リスク管理アセット・アロケーションのコンサルタントとして活躍。1996年からロイター・ジャパン(現トムソン・ロイター・マーケッツ)でチーフ・フィナンシャル・エンジニアとして日本株式リスク・モデルの開発をリード。ロイター(英国)でクオンツ分析ツールのグローバル・プロダクト・マネジャー。

その後、リッパー投信評価の日本版確定拠出年金ファンドの評価・アワードを立ち上げて、機関投資家向けカスタム・インデックス業務に従事。2016年10月当社に勤務、CAM ESG日本株ファンドの運用プロセス・ポートフォリオ管理を担当。業界在籍年数25年。

著者紹介

キャピタル アセットマネジメント株式会社は2004年に発足した中堅の運用会社です。

ベトナム、フィリピン、アセアン諸国などの新興国市場・企業の株式に投資するファンドを運用し、中でもベトナムの株式運用については第一人者であると自負しています。

弊社の運用チームは、独自の運用手法とグローバルな情報ネットワークを駆使しており、弊社はクオリティーの高い商品の提供に努めております。投信業界初の公募投信ESG(環境・社会・ガバナンス)日本株ファンドの運用を2017年に、日本ではあまり前例のない世界ツーリズム株式ファンドの運用を2019年に開始しております。

私共キャピタル アセットマネジメントは中堅ながらもユニークで存在感ある会社となるべく、付加価値の高い商品を研究し、受益者の皆様の運用ニーズにお応えすると共に、資産運用業界の発展に貢献出来るよう努力して参ります。

●調査部長 徳村達也 プロフィール
外資系ヘッジファンド、日米運用会社等で株式・債券・デリバティブ等の運用実務を経験。その後オンラインプロダクトのマーケティングから資産証券化、ノンバンクプロダクト、ディストレスドアセットに至るまで、従来の有価証券の枠を超えた幅広い金融商品の設計・開発・運用に携わる。日本株の調査業務を経た後、2018年ベトナム経済の魅力に惹かれてCAMに入社、調査部長を務める。

著者紹介

連載アフターコロナ時代を先取り…本来あるべき「ESG投資」の基礎知識

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