なぜ60代夫婦は「ローン完済のマンション」を出ていくのか?

日本の持ち家率は60代では7割を超えています。汗水流してローンの返済を終えたマイホーム。「終の棲家」という意識もあるでしょうが、その想いが叶わないケースが増えています。なぜなのか、見ていきましょう。

年齢は?年収は?…マイホーム購入者の平均像

人生における三大出費のうち、何と言っても大きなウェイトを占めるのが住宅。若い人ほど持ち家志向ではなくなっている、などと言われていますが、購入する人はもちろん、相続する人も含めると、いまでも持ち家率は全体で60%を超えています。

 

また世帯主の年齢別に持ち家率の推移を見てみると、30代前半ではマイホーム保有者は4人に1人程度だったのが、その後急上昇し、40代前半で50%を超えます。30代後半から40代にかけてが、住宅購入に踏み切るターニングポイントといえそうです。

 

【世帯主の年齢別持ち家率】

20代前半 3.1%
20代後半 9.1%
30代前半 26.2%
30代後半 43.8%
40代前半 54.7%
40代後半 60.1%
50代前半 64.5%
50代後半 70.8%
60代前半 76.2%
60代後半 78.8%
70代前半 80.4%
70代後半 81.8%

 

実際に住宅購入に踏み切る際、すべてを自己資金でまかなえる人は早々いないでしょう。多くの人が多かれ少なかれ、住宅ローンを利用するはずです。

 

住宅金融支援機構『住宅ローン利用調査(2020年11月調査)』によると、住宅ローンのうち、「変動型」を利用したのが62.9%、「固定期間選択型」を利用したのが24.5%、「全期間固定型」を利用したのが12.6%でした。また「固定期間選択型」のうち、「当初の金利固定期間」は「10年超」が最も多く48.0%。

 

また世帯年収別に見ると、「変動型」は「800万円以下」が28.6%で最も多く、「600万円以下」が26.6%、「1000万円以下」が19.6%と続きます。一方で「固定期間選択型」「全期間固定型」は「600万以下」が最も多く、それぞれ36.2%、34.4%。続いて「800万円以下」でそれぞれ25.9%、26.5%。世帯年収が高い世帯のほうが、若干、変動金利型を選ぶ傾向が強いようです。

 

また国土交通省『令和元年度住宅市場動向調査』で、「新築注文住宅」「新築分譲住宅」「新築分譲マンション」の3つのカテゴリー、それぞれの購入・ローンの傾向を見てみると、世帯主は30代後半から40代前半、世帯年収は600万円代後半から700万円代、3000万円前後の住宅ローンを30年強かけて返済するのが平均像ということが分かります。

 

■新築注文住宅
世帯平均年収 744万円
世帯主平均年齢 43.2歳
購入資金(住宅+土地) 4615万円(うちローン 3361万円)
住宅建築資金返済期間 32.1年
土地購入資金返済期間 33.8年

■新築分譲住宅(一戸建て)
世帯平均年収 688万円
世帯主平均年齢 36.8歳
購入資金 3851万円(うちローン 2830万円)
平均返済期間 32.7年

■新築分譲マンション
世帯平均年収 798万円
世帯主平均年齢 43.3歳
購入資金 4457万円(うちローン2702万円)
平均返済期間 31.5年

 

GGOとは、GENTOSHA GOLD ONLINE(幻冬舎ゴールドオンライン)の略称。『あなたの財産を「守る」「増やす」「残す」ための総合情報サイト』を掲げ、企業オーナー・富裕層を主要読者ターゲットとして運営している(写真は編集長の立本正樹)。

著者紹介

連載統計から紐解く日本の実情2021

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