前回は、予約状況とのバランスを踏まえたAirbnbの適切な価格設定について説明しました。今回は、Airbnbスタート直後の価格戦略と、価格最適化を図る際に便利なツールについて見ていきます。

スタート当初は「3割引き」でレビューの増加を狙う

Airbnbをスタートした直後の価格は、あえて適正価格より安く設定します。これはスタート時にはまだレビューがなく、適正価格であったとしても予約する側から「高いのではないか」という印象を持たれやすいためです。

 

スタート時には、ライバルの金額を見て、それよりも30~40%ほど安く出します。期間はスタートから1ヶ月~1ヶ月半程度でいいでしょう。そうすることで、とにかくまず稼働率を上げるのです。

 

稼働率が上がればレビューは増えていきますから、そこで適正価格に戻します。レビューがたまればたまるほどそれに比例して予約率は上がってくるため、とにかく最初はレビューを上げることに注力しましょう。

 

ライバルと同等の価格で勝負できるのは、一定数のレビューが集まってからです。

稼働率によって価格を変える「最適化ツール」を活用

価格最適を図る際に、毎週ライバルの最新の価格と予約状況をチェックするのはなかなかの手間です。特に都内主要駅の人気エリアになると物件数も多いため、膨大な時間がかかります。そこで、価格最適化のためのツール「ビヨンドプライシング」があると大変便利です。

 

ビヨンドプライシング社の社長は、もともと大手ホテルの価格のコンサルタントです。「価格最適化のプロ」がつくった、Airbnbの最適化ツールだと言えます。

 

ホテルとAirbnbの稼働率をもとに、日によって価格を変えてくれるので、こちらは難しく考える必要はありません。筆者の会社では何十件という物件を管理していますが、この信頼できるツールがあるおかげで、価格面についてはこの数字で間違っていないかどうかをチェックするだけで済んでいます。

 

[図表]価格設定の最適化フロー

本連載は、2015年12月11日刊行の書籍『中古アパート・マンションが生まれ変わる airbnb空室物件活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

中古アパート・マンションが 生まれ変わる airbnb空室物件活用術

中古アパート・マンションが 生まれ変わる airbnb空室物件活用術

小沢 吾亘・町田 龍馬

幻冬舎メディアコンサルティング

ここ数年“サラリーマン大家”という言葉が定着してきました。年功序列や終身雇用制度が崩壊し、将来に不安を抱えるサラリーマンが安定した資産を築く手法として注目しているのが不動産投資です。 こうしたサラリーマン大家…

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