普段、さまざまなシーンで感じられる格差。「学歴による収入格差」もその1つではないでしょうか。多くの人が感じているその格差、実際はどれくらいのものなのでしょうか。見ていきましょう。

年齢とともに広がり続ける学歴による収入格差

――世の中、学歴なんて関係ない

 

そう主張する人が増えています。実際、大学を出ていなくても経営者として名をあげている人はいますし、偏差値が高い大学を卒業していなくても、高給で活躍している人も大勢います。

 

しかし一般的な話をすると「やっぱり学歴」と言わざるを得ません。厚生労働省『令和2年賃金構造基本統計調査』で学歴ごとの賃金事情を見ていきましょう。

 

高校卒の平均年収425万6000円、大学卒は585万7000円、大学院卒は766万円です。高卒から大学卒になると年収は137.6%アップ、大学卒から大学院卒になると130.8%アップします。

 

年齢による賃金の推移を見ると、高卒では定年間際の「55~59歳」で494.1万円とピークを迎えます。一方大卒の場合は、定年一歩手前の「50~54歳」で823.8万円がピーク。役職定年などの影響か、そのあと少々年収は下がりますが、同水準といっていいレベルです。

 

大学院卒の場合は「55~59歳」がピークで1134.8万円と、1000万円超。大学院卒の傾向として、60歳以降も900万円台と高水準を保ちつつ、70歳以上では再び1000万円を超えます。人数にして300人強と限られた人だけで、会社の中でも特別なポジションにいる人たちだと推測されます。

 

この格差、やってられない…(※写真はイメージです/PIXTA)
この格差、やってられない…(※写真はイメージです/PIXTA)

 

■高校卒(男女計)年収推移

~19歳 242.5万円
20~24歳 311.2万円
25~29歳 351.4万円
30~34歳 388.0万円
35~39歳 424.4万円
40~49歳 459.5万円
45~49歳 487.1万円
50~54歳 488.9万円
55~59歳 494.1万円
60~64歳 367.1万円
65~69歳 312.6万円
70歳~ 292.9万円

 

■大学卒(男女計)年収推移

20~24歳 328.5万円
25~29歳 422.4万円
30~34歳 495.4万円
35~39歳 572.2万円
40~49歳 640.9万円
45~49歳 713.6万円
50~54歳 823.8万円
55~59歳 799.8万円
60~64歳 557.6万円
65~69歳 487.9万円
70歳~ 479.8万円

 

■大学院(男女計)年収推移

20~24歳 314.6万円
25~29歳 474.6万円
30~34歳 586.3万円
35~39歳 733.7万円
40~49歳 837.9万円
45~49歳 925.1万円
50~54歳 1047.2万円
55~59歳 1134.8万円
60~64歳 964.0万円
65~69歳 903.7万円
70歳~ 1025.5万円

 

このように見えていくと、収入面では学歴差は明らか。大学全入時代と言われるなか、「大学くらい出ておかないと」という風潮は正しいと言えるでしょう。

 

もちろんこれは全年代の平均年収の話。生涯賃金とは異なりますし、また企業規模や性別などによって変わります。出ている学校のランクによっても変わってくるでしょう。ただ平均的な話、高校卒よりも大学卒、大学卒よりも大学院卒、というのは確かなようです。

 

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