理事会の公用語が中国語のマンションが誕生する!?
外国人が日本でマンションを購入して、自分で住む場合もある。とくに、都心や湾岸のタワーマンションでは、中国人を中心とした外国人の購入が増えている。
筆者の事務所にやってきた30代のご夫婦が、東京の湾岸エリアに建設中のとあるタワーマンションのモデルルームで商談をしたときのことを話してくれた。
「私たちはそこに3時間近くいましたが、その間に周りから聞こえてくるのは中国語ばかりでした」
そのタワーマンションは、2020年の東京オリンピックの選手村近くにできた豪華設備がウリのツインタワー。いかにも中国人が好きそうな物件だった。
こんな話もある。都心に建ったあるタワーマンションの管理組合で、第1回の総会が開かれた。すると、おもむろに発言を求めた区分所有者の一人が、以下のような発言をしたという。
「なぜ、この総会の議事進行は日本語でおこなわれているのだ。私は中国人だ。また、このマンションの所有者の多くは中国人と聞いている。ならば、総会の使用言語は中国語にするべきなのではないか」
これは架空の話ではなく、現実に起こっている出来事なのだ。
2015年にもっとも話題をさらったあるタワーマンションについて、まことしやかな噂が流れている。それは「上層階の高額住戸はほとんど中国人が買った」というものだ。また、2015年春には、都心エリアの大手分譲、大規模タワーマンションが半分以上中国人に買われた、という報道も出た。
2016年から2017年にかけて、アベノミクス以降に中国人の爆買いなどによって「爆売れ」したタワーマンションが続々と竣工する。そして、2017年から2018年にかけて、それらのマンションでは管理組合の第1回総会が開かれる。
「中国語を公用語にしろ」という要求が出るくらいならまだいいが、その翌年の総会では「中国語の公用化」が正式の議案になっているかもしれない。そうなれば2019年には、「中国語が公用語」のマンションが誕生する可能性さえある。
何度も言うが、これは仮定の話ではない。実際に起こりうる現実なのだ。仮に、中国語が公用語になったマンションが誕生したら、どうなるのか。日本人は次々と売り払って出ていくことが予想される。
大陸系中国人との摩擦が表面化してしまったカナダ
中国人が多く住むアメリカ大陸西海岸の街の一つに、カナダのバンクーバー市がある。近年、ここで異変が起きている。
バンクーバー市は、もともとは美しい街並みの住宅地が数多くある街だった。しかし、ここ数年、中国系カナダ人とイギリス系カナダ人の争いが起こっているという。
もともとバンクーバーは、気候にすぐれて風光明媚で、ヨーロッパ系の人々が「リバブルシティ(住みやすい街)」と呼んでいた。そこに香港系中国人がやって来ると、多少の摩擦は生まれたが、いまに比べればまだよかったという。
ところが、大陸系中国人が高級住宅街に入るようになると、一気に摩擦が表面化。中国人たちは周囲の街並みを気にせずに樹木を切り倒し、好き勝手に家を建て始めた。周りの住民は当然、快く思わない。忠告しても聞き入れられない。
彼らのつくる家は、地元の人々から「モンスターハウス」と呼ばれているという。元の住民たちは、やがて1戸、2戸と転居していき、いまではモンスターハウスばかりの通りもできてしまったそうだ。
似たような現象が、日本の都心や湾岸のタワーマンションでも起こるかもしれない。とくに危険なのは、江東区の湾岸エリアに建てられるタワーマンションだろう。
日本人の上品な富裕層は、あの荒涼とした風景を好まない。豊洲はまだしも、オリンピック会場となる有明は避けられている印象がある。
しかし、中国人は埋め立て地であろうが、荒漠とした開発前の風景であろうが、あまり気にしない。むしろ、輝かしい未来への予感を抱くようだ。
私は、住民の過半が中国人になる日本で最初の「チャイニーズマンション」が誕生するのは、江東区の湾岸エリアではないかと推測する。そこではすでに、「外国人ホテル化」という現象も見られるようになった。