新型コロナ感染の拡大で、増えたものがあります。そのひとつが「タンス預金」で、日本銀行の調べでは、初めて100兆円を超えたとされています。増加の一途をたどっていますが、その背景に何があるのでしょうか。

「タンス預金志向」強まる!

先日、「タンス預金が100兆円を超えた!」という報道がありました。これは日本銀行が3月17日発表した、2020年10月~12月の資金循環統計(速報)によるもの。2020年12月時点で、家計部門が保有する「現金・預金」は、1056兆1576億円、そのうち「現金」は101兆4399億円と、初めて100兆円を超えたのです。

 

過去5年間、前年同月比で見ていくと、「現金・預金」は1.8%→2.6%増→1.6%増→2.3%増→4.8%増、「現金」は4.8%→5.8%増→2.4%増→2.6%増→5.2%増と、家計では順調に資産を増やしていました。

 

[家計における現金・預金の推移]
2015年12月 909兆8122億円
2016年12月 944兆9373億円
2017年12月 969兆7312億円
2018年12月 985兆1615億円
2019年12月 1007兆5014億円
2020年12月 1056兆1576億円

[家計における現金の推移]
2015年12月 82兆7496億円
2016年12月 86兆7842億円
2017年12月 91兆8065億円
2018年12月 93兆9841億円
2019年12月 96兆3862億円
2020年12月 101兆4399億円

 

2020年に突如として世界を襲った新型コロナウイルス感染症によって、1人10万円の給付金が支払われましたが、その一部が貯蓄にまわった可能性があります。外出制限により、自由に旅行や外出ができなかったことも、貯蓄額を増やす結果に繋がったと考えられます。

 

また保有する現金・預金のうち、いわゆるタンス預金の割合は、2015年12月時点では8.9%だったので、この5年あまりで0.7%近くも比率が高まったことになります。

 

[「預金・現金」に占める「タンス預金」の割合]
2015年12月 8.9%
2016年12月 9.2%
2017年12月 9.5%
2018年12月 9.5%
2019年12月 9.6%
2020年12月 9.6%

 

コロナ禍に関係なく、タンス預金の傾向が強まっているのは、金融機関に預けても、ほとんど利息が付かないことが大きいでしょう。

 

ただ手元に現金があるということは、盗難や災害等による紛失のリスクが高まります。また使われない現金が増えるということは、それだけお金が有効活用されていないということ。経済の低迷にも繋がるため、政府が主導して「資産形成だ!」「投資だ!」と躍起になるのもうなづけます。

 

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