ヘッジファンドに関心はあるけれども、情報が少なく、二の足を踏んでいる人も多いでしょう。そこでヘッジファンドマネージャーの話から、ヘッジファンドの実態を明らかにしていきます。今回話を伺うのは、国内独立系ヘッジファンドのオリオール・アセット・マネジメント株式会社に所属する小野塚二也氏。IT・サービスセクターに特化したリサーチに強みをもつ同社が現在注目している「投資テーマ」とは?

企業の「根っこ」まで徹底的にリサーチするのが強み

話が尽きず、取材は1時間以上にも及んだ
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――ファンドの「運用方針」と、「得意のセクター」を教えてください。

 

基本的には、「ディープリサーチ」を中心に利益を積み上げています。

 

※投資候補先の企業訪問に留まらず、関連会社、同業他社などの周辺企業まで含めた、経営陣との深い対話を通じて企業分析を行うこと

 

当社は「IT・サービスセクター」に特化していることが一番の特徴ですが、インターネット技術だけで利益をあげている会社しかリサーチしないという意味ではありません。

 

同じIT業界でも、それこそインターネット技術を駆使して新たなビジネスモデルを構築し、利益を積み上げている会社もあれば、二次的に活用しソリューションビジネスを展開して上手くいっている会社もあります。さらに、インターネットとはまったく関係ないように見えても、時代の変化とともにITを取り入れて、業績が大幅に改善して成長している会社もあります。

 

このように、表面的なものだけではなく、企業の根っこにある部分、内面の深層に加えて、周辺企業も含め徹底的にリサーチをして、運用成績に反映できるように日々取り組んでいます。

 

多くの証券会社では、情報通信、小売やゲームといったセクターごとにアナリストがいますが、そのやり方だと、IT・サービスセクターの全体像をリサーチすることは難しいと考えています。

IT・サービスセクターで注目の「投資テーマ」は?

――IT・サービスセクターはこれからも市場拡大が見込めるということですね。そのなかでも、注目している「投資テーマ」があれば教えてください。

 

もっと大きな目線でマーケットを見ると、日本の経済状況は人口減少や少子高齢化で「衰退経済」とも言われています。そのなかで常に革新が起こっているセクターが、IT・サービスセクターです。

 

そこで当社が注目しているキーワードの一つが、「決済」です。

 

ご存知の通り、日本では当たり前だった「現金文化」はすでに終わっており、eコマース(電子商取引)が普及するにあたって、クレジットカードやQRコード決済、電子マネーなど決済手段が多様化しています。日本政府が決済の電子化を推奨する方針を打ち出していることも、市場が広がっている要因の1つです。

 

現在では当たり前のように電子決済が行われていますが、この市場は優勝劣敗が発生しやすくなっています。そこで勝ち上がっていく会社、つまりシェアを広げられる会社は、まだまだこれからも発展し続けていくはずです。

 

電子決済サービスは、まだまだ拡大余地があるITビジネスです。私たちも独自のリサーチで分析を進めていきます。

 

 

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インタビュアー/冨中 則文(幻冬舎アセットマネジメント)

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