「う~んとりあえずお薬出しときますね」のむなしさ
原因不明の不調には、明確な治療法がありません。そのため、医療機関でも病名がつけられないまま薬が出されることがあります。
薬といっても、痛みを一時的に緩和するような対症療法的な薬がほとんどです。もちろん、病状が改善することはありますが根本的な治療には至りません。
総合病院を受診した場合、次々と違う診療科をすすめられることもあります。たとえば、腹部に問題がある女性の場合であれば、まず内科を受診します。しかし根治させることができずに、次は消化器科をすすめられ、消化器科でも診断がつかず婦人科をすすめられ……といった具合です。そのような状態を、言葉は悪いですが「たらいまわし」と称する人もいます。次々と診療科を回らなければいけないというのは、本人にとって非常につらい状態です。
また、「たらいまわし」されている状態をようやく終えて、適切と思われる診療科にようやくたどりつけたとしましょう。やはり最終的には「病名がつかない」と医師から告げられることがほとんどです。「病名がわからない」という状態ほど、不安定な気持ちになるものはありません。
それは医師としても、ほぼお手上げということだからです。「原因不明」「治療法がない」という、ある意味「宙ぶらりん」の状態のつらさは相当なものに違いありません。患者によっては、痛みが原因不明であることや、治療法が見えてこない状態が精神的なストレスになり、からだの症状をより悪化させることにもつながります。中には、あらゆる検査を受けても、心身の異常が見つからなかったということさえあるようです。
多くの時間を費やして通院し、「痛みをとりたい」「苦しさから解放されたい」と努力をされている患者も多く存在します。さらにこれらの症状には「症状が多様で一定しない」というやっかいな特徴もあり、治療の困難さに拍車をかけています。
たとえば「こんなに頭が痛いから、明日は朝から病院に行こう」と考えていたとしましょう。実際のところ、翌日になると頭痛はすっかり消え去っていることもあるのです。そして、「もう受診をしなくていい」と安心していると、その次の日はまた症状が起こるなどということも珍しくありません。このような状態では、病院に行くかどうか、判断に迷ってしまいます。
またさまざまな症状が日によって変化して現れることも、患者を困らせる特徴のひとつです。
たとえば「最近腰痛が続いているから、整形外科に行かなくては」と思っていたところ、ある日突然腰痛はおさまり、代わりに動悸と息切れが起こって、呼吸が苦しくなってくるようなこともあります。これでは整形外科を受診すべきか、それとも呼吸器科なのか、あるいは別々に両方受診すべきなのか、わかりません。
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