カラ売りで実際にどんな儲けと損があるのか?
さて、カラ売りできる銘柄ですが、基本的に信用取引ができる銘柄であれば、どれでも可能です。ただ、証券会社によって取り扱いが異なることもあるので、問い合わせて確認する必要があります。
具体的に、カラ売りとは、どんなものなのか?
以下に儲かった例と、損をした例を示しますのでイメージしてみてください。図表1にカラ売りで儲かった例、図表2にカラ売りで損をした例を挙げてみます。
素人は「両建て」には手を出さずに銘柄は分けること
信用取引の手法に、「両建て」というものもあります。文字通り、売りと買いを両方行う手法です(図表3参照)。
同時に行って、同時に反対売買すれば、上がった分がそのまま買いでの儲けと売りでの損となり、差し引きでトントン、利益が生じることはありません。それどころか、手数料の分だけ損することになります。
ですが、この手法、コツをつかめば、効率的に儲けることも可能です。株価というのは、上昇・下落にかかわらず、勢いがついた場面では一方通行になることが少なくありません。相場格言に「両建ては損からはずせ」というのがありますが、勢いのあるほうを残せば、たとえば、両建てした銘柄が急落した場合、損している買いを先にはずして、売りをそのままにして、タイミングを見計らって反対売買すれば、トータルで利益を確定させることができます。
ただし、慣れればその限りではないながら、とても高度なテクニックで、たいていは、利益のあるほうを先にはずしたくなり、損をしているほうを何とか取り戻そうとして傷が広がり、結果、トータルで損してしまうことが少なくありません。
テクニックの1つとして紹介はしますが、あくまでもプロ級の人向けの手法で、カラ売りの初心者は行わないようにしましょう。