「老後に備えて貯蓄を」十分にできているでしょうか。子の教育費、親の介護費、自分の生活費…。日々の暮らしに精一杯な日本人の現状は、データにも表れています。

老後のための貯蓄ゼロの異常事態

■50代の3人に1人が老後貯蓄ゼロという現実。このままでは「下流老人」「老後破産」へまっしぐら~誰も逃げられない老後の生活苦

 

最近、「下流老人」あるいは「老後破産」という言葉をよく耳にするようになりました。年金や貯蓄だけでは老後生活が立ち行かなく、生活が困窮してしまう高齢者のことです。考えるだけでも気がめいりますが、これは特別なことではなく、誰にでも起こりうる問題なのです。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

その証拠としてフィデリティ退職・投資教育研究所のレポートを紹介しましょう。フィデリティというのは、ご存じの方も多いと思いますが、世界的な資産運用会社で日本でも投資信託などを提供しています。

 

このレポートは、サラリーマン1万人への調査を行ったものですが、驚くべきは退職準備金が0円の人が約41%もいるということです。2人から3人に1人が、老後のための資金をまったく準備できていないことになります[図表1]。

 

出典: フィデリティ退職・投資教育研究所「サラリーマン1万人アンケート」(2015年実施)
[図表1]退職金が0円の人の割合 出典: フィデリティ退職・投資教育研究所「サラリーマン1万人アンケート」(2015年実施)

 

年齢が高くなるにしたがって、その比率は下がりますが、50代でも3人に1人が0円の状況です。定年延長が話題になっているとはいえ、50代といえば、リタイアは目前に迫っています。老後生活を迎えるまでに十分な蓄えをするのは、ほぼ不可能といってもいいでしょう。

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30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

30歳から定年までで2億円つくる ほったらかし資産運用術

宮園 泰人

幻冬舎メディアコンサルティング

年収減少、増税、年金不安・・・サラリーマンの老後はどん底貧乏間違いなし!! 「下流老人」「老後破産」・・・サラリーマンの多くが、老後の生活に不安を抱えています。定年後の安定した生活には最低1億円、ゆとりのある生…

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