家族の希望が苦しい…「もう十分生きた」80代のリハビリ地獄

2025年には、国民全体の約30%が65歳以上の「高齢者」になることが見込まれています。高齢者の人口増加が叫ばれる現代、「理想の最期」を迎えるために、高齢者とその家族ができることはあるのでしょうか。25年以上地域医療・在宅医療に携わってきた、医療法人社団弘惠会杉浦医院・理事長の杉浦敏之氏が解説します。

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介護保険開始から20年…「幸せな老人」は増えたのか?

新型コロナによって「死」がより身近なものとなりました。

 

「ウイルスに感染したら死ぬかもしれない」とイメージすることが、自分や身近な人の「死」を具体的に考える契機になるとすれば、それは日本社会にとって悪いことではないのかもしれない。著者はそう思っています。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

なぜ医師である著者が「死」のイメージを重視するのかと、疑問に思われる人もいるかもしれません。それは一言でいえば、現在の日本の高齢期・終末期の医療にはまだまだ混乱が多く、なかなか高齢者や終末期の人の「本人の希望」が叶わない現実があるからです。それによって先に逝く人だけでなく、周りの家族もさまざまに迷い苦悩して、死後にも深い後悔が残ることが多々あります。

 

著者はこれまで25年以上、地域医療・在宅医療に携わってきましたが、そういう事例を数えきれないほど見てきましたし、今現在もそれは続いています。

 

日本に介護保険制度が導入されたのが2000年のことです。

 

それからちょうど20年が経ち、在宅医療や終末期医療という言葉自体は、社会に広く知られるようになっています。介護保険が始まった当初に比べると、本人や家族が希望すれば、自宅や施設での在宅療養・在宅看取りも選択しやすくなりました。

 

この新型コロナによっても、「病院ではなく在宅で看取りを」という要望は明らかに増えており、今後もしばらくはこの傾向が続くはずです。

 

さらに病院の医療も、以前のように体力の衰えた高齢者に対して「何がなんでも治療する」「一分一秒でも命を長らえる」というムードは少し変化しています。痛みをとって生活の質(QOL)を上げる緩和ケアを受けられる病院や、看取りまでを行う病院も増加しています。こうしてみると、日本の高齢期・終末期の医療も少しずつですが、前進しているのは確かです。

 

しかしながら、実際の医療・介護の現場で、高齢者本人が本当に望む医療や看取りが実現しているかというと、必ずしもそうではありません。

 

高齢者の家族の意向や、従来の延長の医療・介護システムのなかで、高齢者のみならず家族や医師、医療・介護スタッフなどの関係者までもが翻弄されてしまうケースは後を絶ちません。

 

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医療法人社団弘惠会杉浦医院 理事長

1988年、千葉大学医学部卒業。
千葉県救急医療センターに勤務後、千葉大学医局研修を受け、千葉大学大学院で医学博士号取得。
大宮赤十字病院に勤務し、2003年より医療法人社団弘惠会杉浦医院院長、2004年より同医院理事長。
日本医師会認定産業医、労働衛生コンサルタント取得。埼玉県立大学にて講師を務めている。
大学卒業以来25年にわたり高齢者医療に携わっており、地域医療を充実させるために末期癌患者への在宅医療も行う。
著書に『死ねない老人』(幻冬舎メディアコンサルティング・2017年)がある

著者紹介

連載後悔せず見送るために実践すべき「家族の終活」

続・死ねない老人

続・死ねない老人

杉浦 敏之

幻冬舎メディアコンサルティング

どんな人でも懸命に生きたその先に、必ず死を迎える。 大切な人生の終わりを“つらい最期"にしないために何ができるのか――。 「死」を取り巻く日本の今を取り上げつつ、 自分の最期をどのように考え、誰にどう意思表示…

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