コロナ禍の日本…「マクロ経済と不動産市場」今後の見通しは?

ダラスを本拠とする世界最大(2019年の収益に基づく)の事業用不動産サービス会社、シービーアールイー株式会社(CBRE)。今回は、同社の「ジャパンメジャーレポート - 不動産マーケットアウトルック2021 2021年1月」より一部抜粋し、新型コロナウイルスが感染拡大した2020年の日本経済を各種統計から振り返り、不動産市況とあわせて2021年の見通しを解説します。

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政府の景気対策で「消費関連」の指標は回復基調

緊急事態宣言で臨時休業する店も続出…(※写真はイメージです/PIXTA)
緊急事態宣言で臨時休業する店も続出…(※写真はイメージです/PIXTA)

 

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のための緊急事態宣言の発令を受け、2020年の日本経済は大きく落ち込むこととなった。

 

鉱工業生産や小売販売額など主要経済指標は2月から4月ないし5月にかけて軒並み下落(FIGURE1)、Q2のGDPは前期比(年率換算)-28.8%と、現在の統計が開始された1955年以来で最大の下落率を記録した。

 

出所:経済産業省、CBRE、2020年11月
(出所:経済産業省、CBRE、2020年11月)

 

5月末に緊急事態宣言が解除されてからは、輸出ならびに個人消費を中心に回復傾向が続き、Q3のGDPは前期比(年率換算)+22.9%と大幅増となったものの、経済規模はコロナ禍前かつ消費税増税前の2019年Q3を未だ6%程度下回っている。

 

なお、10月以降の感染者数の再拡大を受け、政府は2021年1月7日に緊急事態宣言を再び発出した。1月12日現在、緊急事態措置の対象地域は首都圏の一都三県で、実施期間は2月7日までとされている。これにより、2021年Q1のGDPも再びマイナス成長となる可能性が高まっている。実施対象地域の拡大ならびに期間の延長の可能性もあり、景気見通しは未だ予断を許さない(その後2月2日に、3月7日までを予定とする期間延長を決定)。

 

政府は2020年4月および5月に、コロナ対策として事業規模で総額234兆円(対GDP比40%)にのぼる経済対策を打った。さらに8月からは、国内での観光や消費を喚起することを目的とした「Go To キャンペーン」を開始した。

 

これらの施策は景気浮揚に一定の効果があったとみられ、消費関連の指標は総じて8月以降回復基調にある。特に10月の小売業販売額は、消費税増税前の駆け込み需要のあった2019年9月を除けば、2019年6月以来の高水準に戻している。さらに、安倍首相の退任を受けて9月に成立した菅内閣は、事業規模で73.6兆円の追加経済対策をまとめた。

 

その内容は、①感染防止対策、②ポストコロナに向けた経済構造の転換、③防災・減災・国土強靭化を柱とするもので、特に②については事業規模全体の7割程度を見込んでいる。

 

日経平均株価は、2020年2月末から3月にかけて大きく下落したが、4月以降は回復傾向が続いた。特に11月には、COVID-19のワクチン開発の進捗による経済正常化への期待で上昇ペースは加速、年明け2021年1月8日には28,139円と、1990年以来およそ30年振りの高値を付けた(FIGURE2)。

 

出所:Datastream、CBRE、2020年12月
出所:Datastream、CBRE、2020年12月

 

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写真は、リサーチ エグゼクティブディレクターの大久保寛氏。
CBREのリサーチ部門の責任者として、オフィス、物流施設、商業施設の賃貸市場ならびに売買市場のリサーチ業務を統括。製鉄会社および投資銀行勤務を経て1997年から2013年まで証券アナリストとして株式リサーチ業務に従事。2000年からはJREITを中心に不動産セクターを担当。UBS証券、ゴールドマンサックス証券、マッコーリーキャピタル証券、みずほ証券を経て、2013年10月より現職。

著者紹介

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