話し合いをスムーズに進める「とんでもない秘策」
人生を生きていく意味の一つは、自分のことだけでなく、1人でも多くの他人の人生を知ることではないでしょうか。まして、自分の人生に一番影響を与えてくれた親の人生を知ることは、自分の人生のルーツを知ることであり、親を通して本当の自分を発見する手がかりになると思うのです。
子世代が親の財産を意識するのは時代も影響していると思います。長引く不況とデフレ経済で企業の体力が低下し、給料を削減したり、リストラを行うのが当たり前になりました。この時代に子世代の人が家族を養い、教育費などを捻出するのは大変です。その結果、明確に意識するしないは別にして、親の財産を当てにしてしまうのでしょう。昔からの教訓で、次のような言葉があります。
「くれくれ息子にやりたくない」
子世代の方は、まず社会人として、親としての役割をまっとうしてください。きっと親は、子どもが努力する姿を見てくれているものです。ときには人生の話も交わしながら、ぜひ親子の関係を築いてほしいと思います。
遺産相続の話し合いをスムーズに進めるために、一つ、秘策をお伝えします。これは地方型相続が中心にはなりますが、遺産相続の話し合いを仏壇の前で行ってもらうのです。どのような流れなのか説明しましょう。
法事などで全員が集まりやすいとき、兄弟姉妹で仏壇の前に集まり、いままで育ててくれた感謝を亡き親に語りかけながら、親の気持ちに添うよう仲良く話し合いをしていく旨を確認します。いきなり遺産相続の話をするよりも、子どもの頃の思い出話に花を咲かせるなどして、兄弟姉妹の絆を確認し合うほうがいいでしょう。
次に遺産相続の話し合いに入るのですが、ここで一つポイントがあります。
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