通常、株式投資は「買い」からスタートしますから、「いつ買うか」という買いのタイミングを探ることが非常に重要になります。その際の心構えとして大切なのが、「焦ってはいけない」です。株を買おうと考えると、できるだけ早く銘柄を決めて早く買いたいとなりがちです。しかし、「早く買わないと」という焦りがあると、今まさに上がっている人気の銘柄に飛びついて、買いのタイミングを間違えることになりかねません。

例として挙げるのは、2016年2月に相場全体が大きく下落したときのパナソニックのチャートです。三空というよりは四空と言えそうですが、きれいに窓を空けて下がっていて、なおかつ四空を付けた後は上昇に転じていることが一目でわかります。

 

買いタイミングを探るのにわかりやすく使いやすい「三空叩き込み」ですが、注意すべき点もあります。それは、どのような理由で大きく下げているのかということです。

 

例として挙げたパナソニックの下落理由は、相場全体の下げに伴うものです。実は、パナソニック以外にも、同じように三空になった銘柄は複数ありました。

 

相場全体が弱気になったことで一緒に下げているので、パナソニック自体にさほど悪い材料はありません。そのため、三空で底入れした後は上昇に転じました。

 

しかし、個別銘柄で「みんなが弱気になる」ほどの悪材料があって下げている場合は、別です。三空の後も浮上することは難しく、さらに下げが続く可能性もあります。たとえば、経営破たんや粉飾決算といった深刻な問題を抱えていて解決の道筋が見えていない銘柄については、三空であっても買いタイミングとは言えません。

 

もちろん、全体相場に関係なく個別銘柄が下げていて、三空を付けた後で上がるというケースもありますが、狙い目はあくまで「相場全体の下落に伴う、三空叩き込み」だと考えます。

 

 

※本記事内で金融商品についての記載がありますが、あくまでも本論をわかりやすくするための事例であり、投資を推奨するものではありません。

本記事は、『「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。

「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

「江戸のウォーレン・バフェット」に学ぶ 常勝無敗の株投資術

清水 洋介

幻冬舎メディアコンサルティング

「どうもうまくいかない」「なかなか儲からない」これこそ株式投資で誰もが必ず直面する問題……。 そんな悩みを解決すべく、時代を超えても通用する、先人たちの投資成功術をまとめた一冊。 どんな時代にも通用する「株式投…

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