例として挙げるのは、2016年2月に相場全体が大きく下落したときのパナソニックのチャートです。三空というよりは四空と言えそうですが、きれいに窓を空けて下がっていて、なおかつ四空を付けた後は上昇に転じていることが一目でわかります。
買いタイミングを探るのにわかりやすく使いやすい「三空叩き込み」ですが、注意すべき点もあります。それは、どのような理由で大きく下げているのかということです。
例として挙げたパナソニックの下落理由は、相場全体の下げに伴うものです。実は、パナソニック以外にも、同じように三空になった銘柄は複数ありました。
相場全体が弱気になったことで一緒に下げているので、パナソニック自体にさほど悪い材料はありません。そのため、三空で底入れした後は上昇に転じました。
しかし、個別銘柄で「みんなが弱気になる」ほどの悪材料があって下げている場合は、別です。三空の後も浮上することは難しく、さらに下げが続く可能性もあります。たとえば、経営破たんや粉飾決算といった深刻な問題を抱えていて解決の道筋が見えていない銘柄については、三空であっても買いタイミングとは言えません。
もちろん、全体相場に関係なく個別銘柄が下げていて、三空を付けた後で上がるというケースもありますが、狙い目はあくまで「相場全体の下落に伴う、三空叩き込み」だと考えます。
※本記事内で金融商品についての記載がありますが、あくまでも本論をわかりやすくするための事例であり、投資を推奨するものではありません。