中学受験専門塾の著名講師が、難関中学入試に頻出する「地理」のポイントをわかりやすく解説! 軽妙な筆致で書かれた各県の魅力や特徴を読み進めれば、自然と知識が身につきます。本記事では、多くの小学生が苦手とする「工業」のうち、自動車工業と造船業について解説します。※本記事は、『合格する地理の授業 日本の産業編』(実務教育出版)から抜粋・再編集したものです。

「自動車生産のしくみ」の順番は、テストに頻出

 ●効率よく生産するための「ジャストインタイム方式」 

 

自動車は、23万の部品でつくられています。ものすごい量です! これらを全部1つの工場でつくるのが難しいということは想像できますね。

 

そこで、部品は関連工場でつくり、それを組立工場で完成させています。

 

▲自動車は関連工場でつくった部品を組立工場で 完成させる
▲自動車は関連工場でつくった部品を組立工場で完成させる(※PIXTA)

 

部品が余るともったいないので、必要なものを必要なときに必要な量だけつくって運び込むという「ジャストインタイム方式」がとられています。

 

この話をすると、よく「先生、まとめてつくっておけばいいんじゃないですか?」という質問を受けます。これはかなりいい視点です。まとめてつくったほうが安くつくれそうですよね。

 

では、なぜそのようにしないのか? ちょっと考えてみてください。ヒントは、「つくった部品をどこに置いておくのか?」ということ。

 

…考えてみましたか? それでは解説しましょう。

 

部品を置いておくためには、場所がないと困ります。しかも、いくら「必要なときに必要な量を」と言っても、かなりの量になってしまいますから、大きな倉庫が欠かせません。

 

そうすると、場所代も、管理者の人件費もかかります。そこで、「できるだけ効率よく生産するためにムダを省こう」というのがジャストインタイム方式なのです。

 

 ●自動車生産の流れ 

 

自動車生産は、作業を細かく分担し、ベルトコンベアを使って流れ作業で行われます。稲作の流れと同じように、自動車生産のしくみの順番も試験によく出ます。

 

その中でも、プレス溶接(ようせつ)塗装(とそう)組立だけは覚えてください。

 

[図表2]自動車生産の流れ

 

 ●戦後も伸び続けた日本の自動車生産 

 

日本の自動車生産は、戦後どんどん増えていきました。

 

1955年から1973年までの高度経済成長期にも伸び続け、いったん石油危機(きき)でストップしたあとも、また増え続けています。なぜでしょうか?

 

それは、日本車の燃費(ねんぴ)がよかったからです。

 

だって少しの燃料でたくさん走れたほうが、お財布にやさしいですからね。

 

ところが、日本車が売れて日本が儲(もう)けすぎたことで、アメリカと貿易摩擦(まさつ)が起こりました。

 

「ちょっと君、1人で儲(もう)けすぎだよ。ずるいんじゃないの?」と言われてしまったのです。その後、日本は自主規制して輸出を減らしたり、アメリカで自動車をつくる現地生産を進めたりしました。

 

現地生産を行えば、地元のアメリカ人が雇われるので、アメリカの経済にもプラスになります。こうしてアメリカの不満を少しずつ解消しようとしたわけです。

 

その後、1990年代はアメリカが生産台数1位でしたが、現在では中国が1位になっています。2位はアメリカ、3位が日本です。

 

(日本自動車工業会および国際自動車工業連合会)
[図表3]世界の自動車生産 (日本自動車工業会および国際自動車工業連合会)

 

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