高齢化、少子化、貧困、教育……日本にはさまざまな社会問題が山積しています。その解決法として注目されているのが「寄付」「遺贈寄付」であり、その文化を広めることが課題となっています。しかし寄付文化を広めることはもちろん、まずは日本経済の成長が必須だと、公益財団お金をまわそう基金はいいます。その真意とは?

「モノではない方向」で「お金をつかう」

そこで大事になってくるのが、モノではない方向で「意識して、お金をつかう」のを習慣化させることです。お金がつかわれさえすれば、経済活動はいくらでも元気になります。そうなのです、成熟経済となった日本の活性化には、なんとしても「お金をつかう文化」を国民の間で高めていく必要があるのです。

 

国民が文化・教育・芸術・スポーツ・技術・寄付・NPO・ボランティアといった分野で、どんどんお金をつかってくれるようになると、そちらの方向で新しい産業も生まれます。雇用も増加します。

 

そこで大きな役割を果たすのが、936兆円もある(日銀速報、2020年9月末)個人の預貯金マネーです。たとえば、その一部でも寄付にまわってくれると、日本は一気に明るくなります。民間版の富の再分配にも、つながっていきます。

 

ちなみに、預貯金の1%が寄付にまわるだけで、その寄付を受けた人たちはなんらかの消費をします。腹一杯の食事をしたり、楽譜やスポーツシューズを買ったりの消費が発生し、日本経済を即座に1.7%も成長させてくれるのです。

 

もし、預貯金の3%が寄付にまわれば5.1%の成長です。それがまわりまわって国民全体の所得増につながっていきます。誰にとっても喜ばしいことです。

 

事程左様に、お金を意識してつかうことが重要です。ちょうど、1970年代80年代にヨーロッパや米国が成熟経済の低迷に突入し、長い間の低迷を経験して学んでいった成熟経済活性化の道を、日本も辿るのです。

 

 

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