「スキャルピング」とは、株を買い、数十秒などのごく短い期間で売るトレード手法のことです。今回はスキャルピングの特徴と、スキャルピングをおこなう際の注意点を解説していきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

「スキャルピング」は「ローリスク・ローリターン」

スキャルピングの特徴の1つに、ローリスク・ローリターンであることがあげられます。

 

株式市場においては、株価が1年で10倍以上になる「テンバガー」銘柄が出現することがありますし、成長株を長期保有することで、何百倍、何千倍といったそれ以上の値上がりを享受できることもあります。

 

しかし、ごく短時間で売買を完了するスキャルピングでは、そのようなリターンを得ることは不可能です。株価が瞬時にそのような値動きをすることはないからです。いわば「ローリターン」であるスキャルピングでありますが、一方でそれは、「ローリスク」であることの裏返しであるともいえます。

 

株価は、上がる時と同様に下がる時もまた、一定の時間が必要です。そしてスキャルピングでは、その時間をかけずに取引を完了させますので、下がる時もそう大きな損失とはならないのです。このローリスクであることを考えると、「とにかくトレードをしてみたい」と考える初心者にも、実はスキャルピングは適した手法なのかもしれません。

スキャルピングは偶然に左右されやすい手法

スキャルピングのもう1つの特徴は、偶然に左右されやすい手法だということです。

 

基本的に、その企業の業績の伸びにともない、株価というのは上昇する傾向があります。要するに、良い会社の株は上がるのです。しかしながらそれは、長期的に見れば、という条件がつきます。良い会社は長期的に見れば相応の評価を得られるものですが、その間は、過小評価されたり過大評価されたりしながら、株価を上下させているのです。

 

一方で、短期で見れば株価というのは、分析不可能に下がったり上がったりを繰り返す傾向があります。要するに、短期での株価の変動は、偶然に左右されがちだ、といってもよいのです。そして、最も短期なトレードであるともいえるスキャルピングにおいては、その傾向も顕著になります。それもまた、スキャルピングの特徴の1つだといえるのです。

 

なお、トランプのゲームに例えるならば、以下のようにいえるのではないでしょうか。

 

●長期投資:ポーカー、ジンラミー、七並べなど、運の良し悪しもありつつ、プレイヤーの戦略によって勝敗がある程度コントロールされるゲーム


●スキャルピング:ババ抜きなど、運の良し悪しが勝敗に大きく影響するゲーム

 

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