株の急騰・急落から投資家を保護するため、日本の株式市場には1日の値幅制限があります。そして、その値幅の上限で売買が停止した状態を「ストップ高」と呼び、株価の急騰を意味します。ストップ高の銘柄を見つけた時は、「買い」「見送り」どのような姿勢でトレードに臨めばよいでしょうか? 今回は、ストップ高銘柄への投資について考えていきます。※本連載では、AI技術を用いた株価予測ソフトを開発する、株式会社ソーシャルインベストメントでトレーダーとして活躍する川合一啓氏が、個人投資家が株式市場で勝ち続けていくための極意について説明していきます。

「ストップ高」の翌日はどうなる?

ストップ高銘柄を発見し、そこに投資をすることを検討していたとします。翌日、さらに上がるか、または下がるか。その上下幅は、どの程度になるか。もしそんな傾向が明らかならば、ぜひともそれに従って投資をしたいものです。

 

ストップ高銘柄、どうする?(画像はイメージです/PIXTA)
ストップ高銘柄、どうする?(画像はイメージです/PIXTA)

 

しかし結論として、ストップ高銘柄の翌日の値動きは、「はっきりとはわかりません」。それを調べている人もいるようですが、「95%以上は上がる(下がる)」などの明確な傾向はないようです。「上がる確率のほうが高い」「下がる確率の方が高い」程度の傾向であり、「ほぼ上がる(下がる)」といえるような傾向はないようなのです。

 

それでも、「50%以上あがるならば買えばいい」と思う人もいるかもしれません。しかし、10回のうち何回も下げるような賭けに多額の資金を投じることは、危険です。

 

ではそれならば、「一度の投資金額を少額にし、ストップ高銘柄を見つけ続けて何度もそれを買えばよい。そうすれば確率的にトータルでプラスになる」と思う人もいるかもしれません。しかし、そういう賭け方をするならば、あえてストップ高銘柄に的を絞る必要もなさそうです。どんな銘柄であっても、50%以上あがる確率があると思える銘柄を買い続ければよいのですから。

「翌日以降」のことも考える

ただし、ストップ高銘柄が翌日にもし下がるとしても、その次の日以降に上がっていくならば、どうでしょうか?

 

このように、たとえストップ高翌日のことがわからなくても、その後の株価が上昇傾向ならば、買ってもよいのではないでしょうか。投資法としては、「有り」だといえます。

 

デイトレードやスキャルピングといった手法限定ならば、ストップ高銘柄の翌日の株価にこだわる必要があります。しかし、もっと長いスパンで持ち続けるつもりならば、「ストップ高銘柄をスクリーニングし、(翌日のみにこだわらず)そのあとも上昇傾向が見込める銘柄」を買うというのも、1つの投資法となります。

 

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